夢の話
書くことがないので先ほどみた夢の話を書く。
・・・・・・
私はどこかの街の大通りに立っている。直感的に、あと少しで世界が終わるのだとわかった。
空気がひどく湿気を帯びている。まるで熱帯にいるかのような匂いを、季節外れの半袖を着ていた腕が生々しく嗅ぎ分けていた。
夕方の陽の光に混ざる黄は黄よりも濃く、背中から照らされて真っ黒な自分の影が前方に伸びていく。影の淵には目に見えぬほど細かな無数の触手がうごめき、まるで太陽から逃げているように見えた。
指の先がビリビリと痺れる。身体の中の全ての細胞が私の体から逃げ出そうとしている。
頭の中で鐘の音が鳴っている。
目の前を、カップルや小さな子どもを連れた親子が通り過ぎて行く。私には救う術がない。
あてもなく大通りを歩く。影はどんどん伸びていく。
ふと、中学生くらいの少女がじっと看板を見つめているのが目に入った。何を見ているんだろう、と目をやると、そこにはこう書かれていた。
「地球を救うサミット」
「出演: 西川のりお」
え!!!!!西川のりお出てんの!!!!じゃりん子チエのテツの声してる人やん!!!!!めっさ見たいんですけど!!!!!!
少女のほうに振り返ると、ニッコリと笑いながら彼女はこう言った。
「ウチ、関西から来ましてん」
背中のずっと後ろのほうでドーン、という音が聞こえ、私の意識は真っ黒な闇に飲まれた。
・・・・・・
ハッ!と目を覚ますと、目の前にあるスマホの画面に「おしりかじり虫」のYouTubeのサムネイルが表示されていた。
そういえば子供が寝ないから、一緒におしりかじり虫の歌をエンドレスで聞いてたんだった。頭おかしくなって変な夢見ちゃった〜〜〜
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?