そもそも「自分史」とはなんでしょうか?
自分史活用アドバイザーの田中むつみです。
今回は、基本に立ち返って「自分史」とは何かについて、最近、私が考えたことをお話しします。
「自分史」と言う言葉は、歴史家である色川大吉が書いた
「ある昭和史 自分史の試み」の中で初めて使われたと言われています。
もともと、偉人の自伝や自叙伝は、世の中にいくらでもありますが、
では、色川氏の言う「自分史」とは何が違うのでしょうか?
そこで、こちらの本を読んでみました。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784309920313
その中に、こんな一文があります。
「自分の体験の中にある歴史ーーそれを自覚すること」
(第二部 自分史とは何か)より
こんな風にも言っています。
「自分の体験の中に結節したーー節を作った外の状況、その時の時代の状況というようなものと、自分のその時の気持ちとの結びついたところを取り出して、そこにメスを入れて書かないと本当のことはわからない」
(第二部 自分史とは何か)より
私たちの誰もが、生きている時々の大きな歴史の流れの中にいて、
その影響から逃れることはできません。
例えば、今、世界を覆う「コロナ禍」。
卒業式ができなかった小学生、中学生。
留学を諦めた大学生。
内定を取り消されてしまった若者。
一人一人が、否応もない、自分にはどうすることもできない
状況の中で、必死に生きています。
それは、どんな時代においても、なんですね。
その時に、自分が何を感じ、何を考え、行動したのか。
「自分」と「時代」との関係線を引き結び、その結節点を見つけることで
「歴史的現在を生きる私」を客観的に見つめることができるのが
自分史の面白さであろうと思います。
誰もが、その人の人生の主人公です。
だから、自分史は誰にでも書ける(作れる)ものなのです。
「自分史」について、お話ししませんか?
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