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雨が降りはじめたのに、鳥の声が止まない。 私から姿を確かめることはできないが 鳥たちは何処で鳴いているのだろう。 身を隠せる葉陰があるのだろうか。 私は籠の中の一羽の鳥だ。 ずっとひとりぼっちで生きている。 最低限の粒を与えられ、心臓は動いている。 聴こえてくる鳥の声は一羽ではない。 多種多彩のそれらは きっと姿も飛び方も異なるものなのだろう。 羽の色も輝いているに違いない。 私はきっと以前にも鳥だった。 大空を飛んでいた微かな記憶を元に その頃すれ違った仲間たちを思