新潰し

先日初めてウェブ面接というものを体験しました。

たまたまやりたかったお仕事がこのご時世というやつで、zoom面接を行うということで私はワクワクしながら面接の日を迎えた。

『ウェブ面接なんて近未来だなぁ‥おうちで面接かぁ‥でも服装は少し綺麗めな方が良いだろうな‥どんなこと聞かれるかなぁ‥』

などと色々気持ちが舞い上がっていた私。

ウェブ面接を行える企業は、やはり新しいことにチャレンジできる企業だなというイメージもあり、本当にワクワクしていた私。

当日、服装を整え、ウェブカメラやマイクの調子を何度も確認した。

『背景大丈夫かなぁ‥カメラがこの位置だと逆光になるなぁ‥』

1時間以上前にパソコンの前に陣取り、ウェブカメラを何度も何度もテストする。

時間が来て、いざzoomへ入室。

パソコンの画面に知らない人がいて、その人は私を見ているのかと思うとなんだか新鮮な気持ちだった。

「よろしくお願いします、担当の〇〇です、こちらの音声届いてますか?」

「はい、届いてます。よろしくお願いいたします。【私】です」

「それでは面接を始めさせていただきます、まずは自己紹介がてら、ご自身のスキルなどを教えていただけますか?」

面接が始まった。

自己紹介、なぜこの会社を選んだのか、特技や好きなことを聞かれた。

最初こそワクワクしていたものの、なんとなくカチッとはまりきらない私がいた。


そう、私はウェブ面接に夢と期待を大きく抱き過ぎていたのだと思う。

ウェブ面接というものは、最近主流になってきたことだし、最先端の感じがしていたが、それを利用するのは昔から存在する人間達だった。

新しいものがあっても、それが新しいと認識できるためには、それを使う人間が新しいことをしようと思った時だけだった。

そんなこと当たり前だと気付いたのは面接が終わってからだった。

相変わらず私の頭は悪いなぁと思いながら、ウェブ面接も意外と普通の面接と変わらないな、というより実際会わないからこそ、普通の面接の方が好きかもしれないなぁ。

それは多分私の微かなエンターテイメント魂みたいなもののせいだろう。

せっかくウェブ面接という新しい機会なのだから、色々お話すればいいのになんて、近所のおばさんみたいなことを考えてしまう。

ちなみに私は、面接官の後ろでたなびいていた観葉植物の葉がとても気になった。

すごく真面目そうで「新しいことやってます、仕事できます」みたいな淡々とした喋りの面接官。

その後ろでおしゃれな植物やちょっとアメリカンなインテリアが私の目を引く。

『この人は淡々と真面目な感じを出してるけど、後ろのインテリアを選ぶ時はニコニコしながら「こんなのがいいかなぁ」とか想像しながら楽しく選んでいるのかなぁ』

なんて全然関係ないことを考えながら面接を受けてしまった。

でも、面接は人となりを見るものだと私は思う。

スキルや特技や仕事に活かせることなんて、結局は本人の物差しでしかないから、いざ働いてみたら全然できないなんてことがある。

普通の面接だと、服装もしっかりしてくるし、一見素敵な人に見えたりもするけど、それは作られたその人かもしれない。

ウェブ面接は基本家などで受けるからこそ、背景などでその人の人となりをなんとなく見たりもできるだろう。

私の背景は、引っ越したばかりなこともあり、全く何もない部屋だった。

『「何もないですね!?」なんて突っ込まれるかなぁ(笑)』なんて思っていた私がバカみたいなくらい、何も突っ込まれなかった。

プライバシーや色々あるのかもしれないが、別に突っ込んでくれても良かったのに。

そしたら新たな話が広がるのに。

せっかくの新しいものも、面白くない使い方をすれば今までのものと大差ないものができるのだなぁと思った、そして私のスキルはなかなか説明しにくいので何かIT系のスキルを取る方が良いのだろうなということがわかったので、それはそれで楽しい面接でした。

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