2023年春公演キャスト・スタッフブログ⑤

お久しぶりです(or初めまして)、吉川です。
時の流れは早いもので、ついに学士最終学年となりました。
情勢が落ち着いてきたこともあり、桜🌸の下で前年よりも活気づいているキャンパスを見られることを嬉しく思っています。
ウッドデッキのほう(エドヒガン?)はほとんどが葉桜となっていましたが、構内では遅咲き寄り(らしい)なソメイヨシノは今日も綺麗に咲いていました。
近くにもう一種、まだ蕾のものがあったのですが、すべて後輩の受け売りなので種名をすっかり失念してしまいました……。

この時期になると毎年一度は日本人らしく友人間で桜の話をするのですが、それに付随するここ数年の話題は就活だったり恋人のことだったりと、確実に大人の階段を上っていることを否が応でも感じさせられるラインナップになってきています。
引退も間近になり、今回担当している宣伝美術・制作のお仕事は優秀な後輩に引き継ぎ、多くは高みの見物をしています。(あまりお手伝いできていなくてすみません……。)
多少は使えた先輩として記憶に残ると良いですね。


さて、今回のテーマは〈あなたにとって恋愛/結婚とは?〉

このテーマについても8年ほどの付き合いになる素敵な友人Aと話していました。
Aからは「特別な人」の話をしばしば聞くのですが、どちらも言葉を大切に扱う人たちで、言葉を使って互いの解像度をあげないまま付き合うことはできなかったようなんです。
けれど他人である以上、晒された価値観や欲求の溝にほぼ必ずぶつかってしまう。二人はそれで随分と苦しんでいました。
恋愛は「言葉」が身近にある人間にとって、解像度の低さを(意識的かどうかはともかく)受け入れ身を寄せ合うか、もしくはあらわになった溝に折り合いをつけて手を取るかしないとできないことなんだなと、改めて感じました。

けれど私も時折、夜の泣きたいくらいに青い空気を吸い込んで、一人では埋めようのない穴が自分の中にあることに気がつきます。
プラトンが記したような切り口のぴったりあう片割れに出会いたい、なんて夢をみることもあります。

私たちが次の私たちを創造していくために必要だけれど、高等になった知能のおかげで随分と難しいものになってしまった営みは、それでも同時に感じる孤独や脳内物質に突き動かされた人々によって途絶えることはないのでしょう。
うれしいのかさみしいのか......個人的には人が自分や他人の感情に左右されて幸せや苦しみを覚えている姿が好きなので喜ばしいことだと思っています。
私の恋愛観についてはそんな感じです。

以下、公演情報です。

劇団娘の予感2023春公演
『紙風船/ペーパー・バルーン』

【会場】
東京工業大学 Taki Plaza 地下2階

【日時】
4月
21日(金) (A)18:30~ 
22日(土) (B)13:00~/(A)17:30~
23日(日) (B)13:00~/(A)17:30~

【料金】
無料(フリーカンパ制)

ご予約はこちらから👇
https://ticket.corich.jp/apply/242084

【あらすじ】
大正時代の若夫婦の或る一日を描いた岸田國士の名作『紙風船』と、現代の高校生カップルのある一日を描いた創作『ペーパー・バルーン』。沈黙と饒舌、重さと軽さ。男女の関係は100年を隔てて変容する……

【脚本】
岸田國士(『紙風船』)
中川倫太郎(『ペーパー・バルーン』)

【演出】
中川倫太郎

【出演】
夫 (A)三浦滉平 (B)ラマさん(Wキャスト)
妻 玲音
軍服の男 さかな
男 天聖
女 松原すみれ

【スタッフ】
舞台監督 中川倫太郎
舞台監督補佐 タコ
演出助手 銅
舞台美術 タコ, さかな, 三浦滉平, 天聖, 玲音, ラマさん, 中川倫太郎
音響 天野雨
照明 銅
宣伝美術 吉川, 松原すみれ, 中川倫太郎
制作 吉川, 中川倫太郎
衣装 中川倫太郎

【詳細】
https://stage.corich.jp/stage/242084

【お問い合わせ】

musumenoyokan@gmail.com


ついでに! 恋愛の話が上がる際、発端はおとぎ話、哲学、経験談何でも良いのですが、それが頭にぱっと浮かぶ時に対象への視点がフラットだったらいいな~って思っています。
LGBTQ・アセク・アロマなどなど言葉では表しきれないグラデーションな存在を特別意識することなく認め、隣人をそういう区別なく隣人として愛せたらいいな、なんて。

結婚については、私もやっぱり「契約」の二文字に尽きます。
すべての人が後悔を少しでも減らす選択ができることを願っています。
(吉川)

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