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しがく 詩集

15
言葉を信じるために。『しがく』
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2019年3月の記事一覧

かなで

私は自分の中心部に
むかって詩を読む
雪のように 降らせてみる

そうする内に私の空白は
ある一定の音を 奏ではじめる
その音は反響し
身体(からだ)全身を満たす

音楽は波を生み
波はまた音楽を生む

波長の長い音は 遠くまでとどき
だれかの空白を満たすだろうか

私の中心にはなにもない
しかし見えない
時だけがそこにはある

雪の空 一人座るこどもが
そこには居る
#詩

しんじる

ぼくはきのゆれをしんじる
みずのつぶやきをしんじる
かぜのなきごえをしんじる
つちのあじをしんじる
ぼくはぼくのことばをしんじる

ごまかしいらない

よそくもしなきゃもないせかい
ぼくはそこのいきもの
だけをしんじる