隠れオタクの婚活奮闘記3

さてさて、コスプレというものに出会った私の運命やいかに。(いかにってほどでもない)



そんなこんなで、ミスフルの主人公コスをして初めてコスプレのイベントに乗り込んだ私。その会場には他にもたくさんのコスプレイヤーさんがおられた。

初めてのイベント、しかも謎の単独乗り込み、一体何をどうしたら良いのかもわからず。ただ「うっひぇ〜!まじかよ!犬飼くんがおるやん!うっわ!虎鉄先輩もおる!うへ!かっこよ!!」などとニヤニヤしながらその会場を見渡していた。

コスプレイヤーさんたちはどうやら名刺とやらを交換しながら交流し、一緒に写真取ったり話したりして楽しんでいる模様。名刺がいるなんて知らない初心者睦月。さてどうするかな…と思ってたところに他のコスプレイヤーさんが声をかけてくれて、一緒に写真を撮ることに。しかもその声をかけてくれたのがキャラ的に言うと自分がしてる天国が片思いしている凪さんというかわいい女の子マネージャーさんなのである!「うわ!まじすか!えっ、まっ、ちょ……」と謎に照れながらニヤニヤしながら凪さんの隣に立ち、えへへへへとだらしない顔でピースをして映る自分天国。まわりから「天国嬉しそう」と言われたのを昨日のことのように思い出す。嫌だって嬉しかったから、可愛い人に声かけられて写真取るとかまさにへヴン。

そこからいろんな方に構っていただけて、次もまた一緒にイベント行こうよ!と誘われ、どんどんコス友達が増えていった。

そうなるともう、コスプレ楽しい!!!という考えが脳みそを占めるわけで。仕事中も「次のイベントまでに名刺作ろう」とか「あの衣装も挑戦してみたいな、よし、作るか!」など考えるのである。

ちなみに裁縫技術などない。しかし愛で作るのである。布という平面から、衣装という立体のものを作り上げるのである!布は切って縫えば服になる!それは感覚だけでも作り上げられる!イマジネーションがたいせつ!感じるんだ!どんな服なのかな?どういう感じで作ればあーなるかな?よし、それでいこう!など、考えて感じで作るのみ!!

思えば、作り上げる工程も楽しかった。

平面でしか見ていないものを、横や裏側など見えていないところも想像して立体にするのは楽しすぎた。

百均で使えそうなものを見繕って、それをコスプレに使えるように仕上げるのも楽しかった。

ヅラカットも最高に楽しかった。意外とヅラ加工も得意で、変な髪型(失礼)とか、自分の頭の形に合わせて自然なカンジに仕上げるのが得意だった。

思えば……ハマったのは仕方ないのか、と。自分の得意の才能開花したんだもんなぁ…そりゃ楽しいよな…と、いまならわかる。

もしこれが工作も嫌、ヅラ加工もいや!裁縫嫌!なんて感じならハマってもいないと思う。仕上がっていく過程が楽しくて、コスする前から楽しいんだから、そらその楽しさにのめり込んでいくのは仕方ない。

そうこうしてると、どんどんコス友達が増えて、「睦月このキャラに合うと思うよ」と進められる作品も増え、その作品を知っていないとコスしたくない派の自分はクソ真面目に各作品を学び、知識もどんどん増えていった。そして自分の長身を活かせるキャラ、顔的に行けるキャラ、雰囲気似てるキャラ、など、どんどんわかるようになってきたのである。

不思議なもので、出会う人出会う人良い人ばかりで。コスプレして遊ぼうぜ〜!にプラスして、普通にも友達になってくれるので、普段からいろいろとつるむようになった。

コスしてることを隠してない分、色んな話ができて楽しい。

真剣な話から漫画やアニメの話、それ以外にもお互い考えてることなども話して。しかもその相手はコスをしている、コスをしている方々は自分磨きが半端ないので(キャラのイメージ壊さないようにお肌や体(スタイル)をかなり気を使ってキープしている)そりゃもう私の周りのコス友達は美人・可愛い人が多いのである!!!!イコール!!!目が肥える!!!!!美人が男装するのをこの目で見ているのである!!!!そりゃ!!!目が!!!肥える!!!!!!そして自分自身も男装をするので、「なんでここをこうしないのかね?」とまわりの男性を厳しく見るようになる。

楽しいコスプレで得たものは、異性への厳しい目線、であった。(私の場合)


このころはコスが楽しくて、三ヶ月後の予定もコスで埋まってるレベルであった。コス友達が増えるということは、誘われる回数も増える。誘われたらやりたい、だからコス予定が埋まる。そうすると私生活で「遊びに行かない?」と学生時代の友達に誘われても、「ごめん、半年後なら(今の時点では)あいてるけど?」という返事をすることになる。大体の友人はそこで「半年後?!?!半年後は私の予定がわからんわ!」と呆れてその約束は流れる笑。そらそうだよな……コスをやめた今ならわかる…半年後まで予定ビッチリとかどこの売れっ子芸能人やっちゅーはなし……


まぁそんな感じで、コスは最高に楽しいので(自分磨きにもなる)、ハマるとなかなか抜け出せない。

私も実際コスを始めてから結構な年月をコスとともに歩んできた。

そんな中で婚活も並行しようとしてたのだから、そらパンクもするわけで。婚活で出会った相手がウ〜ンという相手の場合「あ〜、今日なんばでコスイベあったな……行きたかったな……(イケメンにあいたい)」となるわけで。非常にダメダメな感じで、反省である。

婚活相手にも失礼ですよね、そんな半端な気持ちで会ってたら。

しかし、我慢しようにも勝手にムクムクと自分の正直な気持ちとして出てきてしまう…。

でも婚活もしないと(出会いないし)、、、

結婚本当はしたくないけどな…(楽しいことだけしてたい)、、、

結婚したくないけど周りの子はみんな結婚してて、、結婚してないのオカシイ的にいわれるのしんどいな……、、、

どうしたらいいんや……

結婚せなあかんのか?

楽しいことなんでやめなあかんの?

婚活市場に理想の人いないのに婚活せなあかんの?!

なんでや…?!?!?!

私のほうが女の子幸せにできそうなカンジしますけど?!?(婚活で出会う人ほぼ頼りなく自分がリードばかりしてて疲れた)


など、ぐるぐるしんどい考えがよぎっては、悩み続ける日々が数年ありました。


もうそろそろ、結婚せなあかんのかな。

今ならソンナコトナイヨと自分に行ってあげられるけど、そのときは相当思い詰めてて、周りにも相談できなくて、自分の中で結婚してないことは悪みたいになってしまってて。

楽しいコス、一旦終わらせて婚活に力を入れないといけないのではないか?と思い始めた私は、ついにコスを辞めることを決意する。

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