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水無月の現在位置

 6月が終わる。明日からは7月だ。ぬるま湯の中をまるで泳いでいるかのようだと自転車を停めて家の中に入る間際に思った。



 今月からマスクを外して仕事をしている。異動して間もない私の素顔を知らない人もいる。マスクをしていれば年や外見を誤魔化せるが、装うことにはうんざりしていた。
先日自分の中にまだ誰かと出会って結ばれたいという願いが存在していたことに気付いてしまったのだが、この素顔もそんな願いを温めてしまう私も私。
 8月は店のビッグイベントと帰省が予定されていて、できればそれまでに健康診断を受けなくてはならない。すべてが重荷に思えてくる。

 この倦怠感をなんと言い表せばいいのだろう。とても強力な力によって立つことを阻まれているようだ。瞼を閉じればそのまま意識を失ってしまいそうになる。
体はこの湿度に完全に屈しているようだ。

 昨晩サンドラ・ブロックの『While You Were Sleeping』を観た。最近観たドラマがこの映画の筋書きに似ていて、観る順番を間違えたと思ったがサンドラ・ブロックの安定の愛らしさが炸裂していて観終わる頃には気にならなくなった。相手役のビル・プルマンはナイスガイにしか見えない。全体的に平和なムード漂うお話だった。
ルーシーの家の前でジャックと滑って倒れてしまうシーンのキュートさといったらない。いいなぁ、こういうの。

 体調はあまりよくはない。睡眠が足りないことは分かる。どうやって睡眠時間を確保しよう。また東側の窓辺に蜂の巣が作られている。どうしよう。
そうやって細々としたことを考えることに疲れてしまう。
もう少し軽やかに過ごしたい。考えることはほどほどに。瞑想もいいけれど今の私ならば眠ってしまうのだよね。

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