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四季報プロ500のデーターから銘柄抽出する方法

※目的:四季報プロ500のダウンロードデータから有望な銘柄を抽出する。
※所要時間:15分
※Goal:四季報プロデータから、様々な方法で銘柄を抽出できるようになる。

はじめに

四季報プロ500には、付録として、銘柄ごとの理論株価などのデータへのアクセス案内があります。
これを利用すると、銘柄のスクリーニングが手軽にできます。
ここでの特徴は、四季報の理論株価データを利用できることにあります。
以下、手順を解説します。

四季報プロ500のデータの形式

ダウンロードデータを開くと、下図のような形式のデータが展開されます。
(筆者は、グーグルスプレッドを使用しています。)

データの項目は横に長いので、90度回転し、項目内容を説明したのが下図(独自追加項目を含む。詳細は下段の配布Excel参照)。

A~R列がオリジナルデータ。S列より右に項目を追加していきます。
算式は2行目に入力するもので、それ以下の行にコピペしていきます。

データ(算式)の説明

四季報プロ500のデータは、PER/PBR/配当利回り/理論株価など
有用なデータがそろっていて、それだけでもスクリーニングに使えますが、
逆算で、EPS/BPS/1株配当が算定でき、ROEも算定できます。
(S~Vの各列)
理論株価年数は、四季報の理論株価-BPSで、BPSを上回る超過価値を算定し、
それをEPSで割り返して、理論株価に何年分の利益を織り込んでいるかを算定します。(W列)
独自理論株価は、BPS+EPS*4年分で考えてみました。あくまで一例です。(X列)
独自理論株価修正余地は、独自理論株価と四季報の理論株価のギャップを算定します。(Y列)
Z列以下は、前号データからの変化を確認しています。
言葉は長くなりましたが、実際にデータを見たほうが早いかも。。

データ抽出の方法(基本)

上記データを抽出条件に従ってフィルターをかけます。
(PER<15, PBR<1.5, 配当利回り>3%, 理論株価年数<5年など)
抽出条件はあくまで一例です。色々変えてみてください。

データ抽出の方法(応用/前号比較)

上記の抽出条件から配当利回りを外し、変化率差異(AD列)を100%以上とします。(上位10件とかでも良いです)
そうすると下図の3件が抽出されました。

この時は、3607 クラウディアHD に着目してINしたのですが、
その後の結果は幸いなことになりました。

(2023.7.9追記)
クラウディアに着目した理由は、独自理論株価(修正余地)で有利だったからです。
なぜそうなるのかというと、PBRが他二社が1倍以上であるのに対し、クラウディアが1倍割れで割安であったからになります。無配でないのもポイントです。

四季報の理論株価が大幅に増加しているにもかかわらず、株価が上がっていない銘柄を探すことを考えました。

まとめ

データ分析の基本は、時系列比較とベンチマークです。
四季報のデータはベンチマークを主眼にしていますが、
そこに前号との比較という時系列要素を組み込むことで、
分析に新たな切り口が入ってきます。
四季報プロ500のデータをそのまま使うだけでなく、いろいろ工夫してみることで面白い発見があると思います。
なお、添付ファイルの「メモ」は昨年12月当時の抽出作業の結果のメモのそのままです。
基本的な条件で探してぴんと来なかったので、時系列比較を入れてみた過程の記録になります。


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