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音の面影、最後の想い出(6)

五月六日

告別式。
和尚さんがお経をよんでいる時に俺をマサルさんと呼んだ祖母や、小さい頃に世話してくれた祖母、いろんな祖母の姿が頭に浮かんだ。

ばあちゃん、ありがとうな…

じいちゃんには気の毒だけど、天国で勝さんに会えたらいいな。

―その日、ばあちゃんは白い煙になって空へ登っていった。

『私、その歌、いつまでも忘れないわ。』

(END)

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