見出し画像

がん体験備忘録 ♯33 最終回

 書きたいことを書いてきたら#0から数えて33回かかった。合計文字数 61934字。原稿用紙にしたら、およそ155枚分だ。これでスッキリ、頭の中のメモリーが空いた。思考が前に進みそうだ。

 その人自身を形づくる要素は様々あるだろうが、この一連の経験は50歳を前にしてなお、新たな自分を形づくる一つの大きな要素となった。

 書き連ねたのは、心のどこかに「自分を分かってほしい」というエゴがあったからだと思う。思いのたけをぶつけたおかげで、そのエゴは十分に満たされた。
 私の周囲の大切な友達、支えてくれる人達が「ふーん、そうだったんだね」と一言言ってくれたらそれで十分。それ以上の言葉を必要としないほど思いやり、理解してくれる人が自分の周りにたくさんいることが幸せ。

 このnoteを通じて、今まさに治療されている方や、これから治療を始める方の存在も知った。もしかしたら「あなたはそれでよかったよね」という暗澹たる気持ちになる方もいらっしゃるかもしれない。
 だからというわけではないが、「自分はこうだった」ということをできる限り淡々と受け入れ、平常心で生きていきたい。

 と思っていたら、ぴったりの言葉を取り上げておられる記事に出会った。

「人間万事塞翁が馬」

※これ、「じんかん…」と読むのですね。「にんげん」かと思ってました…

 このN=^_^=kotyo さんの記事にさらに潜っていくと、「ケ・セラ・セラ」という言葉も出てくる。

 今から7年前、年度当初にPTAが発行する広報のアンケートは「あなたの座右の銘は?」だった。私は「人間万事塞翁が馬」「ケ・セラ・セラ」かを迷ったのだが、結局後者を書いて提出した。

 しかし、このnoteに書いた一連の出来事の中で「ケ・セラ・セラ」なんて、とんでもなかった。

 何が「座右の銘」じゃい!! えらそうに (by 自分)

「座右の銘」の実践には程遠い事が露呈したが、せめて「理想」「目標」としたい。

「人間万事塞翁が馬」でいえば

⚪︎高校1年の時の素敵な同級生と、35年ぶりに再会できた。きっかけは、彼女もがんサバイバーだったから。

⚪︎チェロを習い始めた。これまで通り歌えていたら、チェロを習うなんていう発想は絶対にあり得ない。今やチェロは一生のお友達。

⚪︎パワフルながん体験者の方々が集う山行グループと出会った。先輩方のバイタリティーに励まされる。

⚪︎高校の部活仲間が結成するアンサンブルに、指揮者として関わらせてもらうようになった。「歌えないなら指揮やって」って(≧∇≦) 

まさに「人間万事塞翁が馬」

「自分のため」と始めた備忘録だが、フォローしていただいたりスキをいただいたりしたら、思いのほか嬉しいことを知った。こんなにたくさんの方の目に触れたかと思うと怖くもなるが、お読みくださった方、そしてフォロー、スキをくださった方、本当にありがとうございました。


これからは、皆様の記事を読ませていただく専門で、noteを楽しんでいきます。

最後に、同じくN=^_^=kotyo さんの記事から。 


生きてるだけで儲けもの

♯がん体験記
♯座右の銘
♯人間万事塞翁が馬
♯ケ・セラ・セラ
♯チェロ大好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?