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もし...

人生には選択する瞬間がたくさんある。

「もしこの選択をしていなかったら...」

そんな世界を考えてみようと思う。


「もし吹奏楽部に入っていなかったら...」

私がYoutubeを見るきっかけは、中学生の吹奏楽部で定期演奏会で演奏する曲を選曲するために色んな曲を調べたことだった。当時あまり流行りの曲を知らなかった私はJ-POPについても吹奏楽曲と同様、Youtubeを使って調べていた。

その時にGoose houseに出会った。当時はGoose houseという名前も覚えていなかったけれど、楽しそうで「この人たちいいな」と思ったことは覚えている。当時はガラケーだったため、Youtubeを見れるのは家のパソコンを使う時だけだった。そのため頻繁にチェックしていたわけでもなく、高校でJ-POPを演奏する機会がなくなってからは全然見れていなかった。

転機が訪れたのは高3の夏休み。大会が終わって部活を引退し、受験勉強に取り組んでいた頃。私は数学に関しては音楽を流していたほうが集中できたため、ネット環境があるところで勉強するときはYoutubeで音楽を流しながらやっていた。当時は今ほど公式MVが上がっておらず、限られた中から自分の好きな曲を流して聴いていた。そんな時、Goose houseと再会した。出会った瞬間は中学の時のことを思い出せなかったけれど、聴いているうちにこれが再会であることに気付いてなんだか感動した。そこから「どんな人達なんだろう」と興味をもち、月に一度Ustreamで生放送をしていることを知った。そこから定期配信も見るようになり、本格的に応援するようになった。

もし吹奏楽部に入っていなかったら、こんなにGoose houseに興味をもつこともなかっただろう。

Goose houseをきっかけにYoutubeを見るようになったが、いわゆるYoutuberの人が出している動画は見る気になれなかった。Goose houseがYoutuberと言われるのも嫌だった。そんな私がYoutuberの動画を見るきっかけ。それはパオパオチャンネルだった。

「君と夏フェス」の踊ってみたがおすすめ動画に出てきて、もともと知っている曲だということもあり見てみた。そこでパオパオチャンネルの表現する世界観に一目惚れし、次第に踊ってみた以外の動画も見るようになった。一通り動画を見終わる頃にはYoutuberに対する偏見もなくなっていった。ただ、この時はパオパオチャンネル以外のチャンネルはコラボ以外ではあまり見ていなかった。


「もし受験で落ちていたら...」①高校受験

高校は家からの距離を一番に考えて選んだ。その結果、第一志望の公立校は割と自由な雰囲気だったが、併願していた私立校は校則の厳しい学校と校風が反対の学校を選んでいた。高校時代、自由な雰囲気の中で過ごせたことは私の今の「自分でやりたいことは自分で決める」という価値観に結び付いていると感じるので、もし違う学校に進んでいたら全く違う価値観をもった人間になっていただろう。

あと、第二志望だった学校に入ったら吹奏楽は辞めようと思っていた。強豪校として有名であり、ついていけないと思っていたし部費も高額だったからだ。高校まで吹奏楽を続け、やりきったという実感をもって終えられたのはこの高校に入ったからこそだと思っている。

推しと同じ高校に通えたというのも大きい。学校内にひそかにある壁の落書きのサインも見れたし、学校に来てくれたこともあった。(その日は関係者以外立ち入り禁止にされて会えなかったが...)インディーズ時代のMVに母校が使われていたり、たびたびラジオなどで話題にしてくれたりと同じ高校に通っていたからこその感動を味わうことが出来た。


「もしライブに行っていたら...」

高3の夏休み終盤。前述の推しが所属するグループのライブが地元で行われることになった。母校に在籍しているということもあってか、私の周りにもそのグループを応援している人がたくさんいた。当然、ライブに行くか行かないかということも話題になった。私は自分の学力の現状も考えて「行かない」という選択をした。結局私の周りは行く人と行かない人が半々くらいだった。

その後半年もしないうちに彼らは活動を休止した。その発表はセンターの数日前。教室で一緒に勉強していた友達と一緒にものすごい衝撃を受けた。自分たちが小学生のころから活動していて、当たり前のようにテレビなどにも出ていて。そんな大好きな人達が活動休止。今でこそ活動再開してくれているものの、当時はもう5年くらいは会えないんじゃないかと思って「あの時会いに行っておけばよかったなあ」と後悔した。あの時会いに行っていたら、何か変わっていたのだろうか。


「もし受験で落ちていたら...」②大学受験

怠惰な高校生活を送っていたものの、周囲に恵まれ、半年間は真面目に追い込んだおかげで受験した大学全てに合格することが出来た。

時を経るにつれて推しが増え、その中には私が「行かない」という選択をした学校の卒業生もいた。推しと同じ学校というメリットを高校で感じたからこそ、もしその学校に行っていたらどんな生活を送っていたのかな...なんて考える。


「もしあの時落ち込んでいなかったら...」

私は友達を交通事故で亡くしている。その衝撃は大きく、今でも回数は減ったもののふとしたことがきっかけでどうしようもなく悲しくなることがある。そんな時、私はいきものがかりのラストシーンのMVを見て心を立て直していた。

ある日、またどうしようもなく悲しくなりYoutubeを開いた。そこで目に入ったのが「アバンティーズのすべて」という動画だった。

前述のとおり、そのころの私はパオパオチャンネル以外にはコラボでパオチャンが映っているものくらいしか見ていなかった。アバンティーズも御多分にもれずそういうチャンネルの一つだった。メンバーの顔と名前が一致する前に事が起きたため、その事についてもなんとなくしか知らなかった。

気付いたらその動画を開いていた。全部見終わって泣いていた。何も知らない私にも彼が愛されていたこと、人を愛し愛される天才だったことが痛いほど伝わってきた。

正直、出会い方にはだいぶ後悔している。もっと早く興味をもっていたらよかったのにと何度も思った。

でもここでアバンティーズと出会えたおかげでパオチャン以外のチャンネルも見るようになり、畑や東海とも出会えた。

なぜあの時おすすめ動画に出てきたのか、見ようと思ったのかは謎だが出会えた事実にとても感謝している。



過去ばかりを振り返っても前に進めないけど、たまにはこうやって考えるのも面白い。

きっとこれから先もいろんな選択肢から一つだけを選んで生きていくのだろう。その選択が自分を創っていくのだと思うと荷が重いけど、今まで何とかなったんだからと言い聞かせて今日も自分の人生を選んでいく。

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