推しの作品を語る「HEART」/TOKIO 後編
今回はTOKIOのベストアルバム「HEART」のディスク2、アルバム/カップリング曲ベストを紹介します。ぜひ最後まで読んでください!
M1 Yesterday's
首位の曲から早速知らなかった私ではありますが、第一印象は「あれ? TOKIOってこんなにバンドだったっけ?」でした。長瀬智也くんがシングル曲を多く手がけるようになっても、やっぱりアイドル路線が少し残っているというか、あまりにも泥臭い曲は多くない印象でした。
しかしこの曲はいい意味で泥臭くて、生活に密着しているような曲です。誰でも一度くらいは、この曲の歌詞にあるように「昨日までの自分を捨て去ろう」と思うことがあるのではないでしょうか? こういう曲がもっと一般の人にも知れ渡ってほしいと思います。
M2 僕の恋愛事情と台所事情
リーダーの城島茂くんが制作した曲です。DVDシングルという特殊な形でのリリースだったので、シングル以外を対象にしたこのランキングで入ってきたのが意外でした。
この曲に限らずですが、城島くんが作る曲はすごく温かみがあるんです。この曲も、恋人といい週末を過ごすためにいろいろ頑張るけれど、どこかカッコつかないといういわゆる「男性あるある」を描いています。城島くんのイメージとは少し離れますが、TOKIOのボーカルは長瀬くんです。そして長瀬くんが歌うと歌詞の世界観と声がぴったり一致するんです。バンドをやっている人たちのすごいところはこれで、他のメンバーが作詞作曲してもボーカルに合わせた曲が作れるところだと思います。
M3 路傍の花
曲が進むにつれて演奏が壮大になっていきます。
実は私、バンドがやる壮大なスケールの曲はあまり好きではないんです。理由としては、楽器の種類が多くなってくると本来のメンバーの音が埋もれてしまうような気がするからです。
ですがこの曲は徐々に壮大になっていきます。最初の頃はギターの音とボーカルだけ。後半になるにつれストリングスが足されたりしていくんです。バンド演奏とその他の楽器を分けて考えることができるんです。なのでしっかりバンド感もあって好きな曲です。
M4 Symphonic
正直なところ「これが4位?」と思いました。確かに一時期、ライブ終盤の定番曲になっていた時期もあったようですが私はあまり好きではありません。
理由としては長瀬くんの声が結構しっかり加工されていること。一部なら面白いとも思えますが、ほぼ全編加工ボイスなのはちょっと減点です。
もうひとつはタイトルの通り、楽曲のオーケストラ感がとても強いこと。アウトロがとても長いんですが、今度はM3とは逆に徐々に楽器が減っていって最後にはバイオリンだけになってしまうんです。個人的にはこういう曲は、アルバムの最後に入ってくれたらいいなと思います。
M5 The Course of Life
冒頭からメンバーの音だけで展開していく私好みの曲です。制作したのは国分太一くんで、メインボーカルは長瀬くんですが太一くんもコーラスで参加しています。
この曲の初出は当時の最新アルバム「17」なんですが、この作品から選ばれた曲が結構多いのも意外でした。
M6 PLUS
城島くんの制作曲。この曲はこのアルバムの収録曲の中で唯一、全メンバーにソロパートがある曲です。誰がメインボーカルということはなく(長瀬くんと城島くんのパートが若干多いくらい)、複数のメンバーで歌うユニゾンパートも登場します。
デビュー当時のTOKIOは「全員がメインボーカルになれるバンド」と紹介されていました。バンドとしての知名度をグッと上げてからは長瀬くん単独ボーカルのイメージが強くなりましたが、他のメンバーも個性の強いいい声をしています。ぜひ注目して聴いてみてください!
M7 Sometimes
アルバム「17」に収録されている、長瀬くんの制作曲。ストレートなメッセージが印象的なバラードです。
TOKIOも大人になり、家族が増えて守りたい人間ができたメンバーもいます。「時々君を守りたくなるんだ」という曖昧でありながらある種の決意を表したような歌詞も、全員がアラフォーに差しかかったこの時期だからこそ違和感なく楽曲に落とし込むことができたのかなと思います。
M8 ロースピード
同じくアルバム「17」からの選曲。城島くんと松岡くんの合作曲(アレンジには長瀬くんも参加)です。
実は私、「17」の曲だとこれがお気に入りです。先ほどの「Sometimes」は大人になったからこそ響くメッセージでしたが、この曲は「いつまでも少年の心を忘れるな」というメッセージがあるんです。特に男性は共感ポイントが多いと思います。いくつになっても「ロックでキザなこと言わせてよ」と思う瞬間はあるはずだし、誰だって「利口なやつにはバレバレの痩せ我慢」をしながら生きている。そんな自分のことが心の底から嫌いになってしまう瞬間があるんです。少なくとも私は。でもこの曲を聴くと「それでもいいんだな。生きていてもいいんだな」という気持ちに段々なってきます。前向きに生きようという決意のようなものが、小さな火種ではあるけれど確かに残ります。
仕事に、人間関係に、そして生きることに疲れてしまっている方にはぜひ聴いてほしい1曲です。
M9 Dream & Breeze
長瀬くん以外のメンバー全員がボーカルの異色曲。普段はあまり歌わない4人ですが、ここではしっかり長めのソロパートが1人につき2、3箇所あります。楽器演奏だけでなく、ボーカル面でも推しメンバーが見つかるかもしれない曲ですね。
しかし私が注目したいのは間奏です。一切ボーカル参加しない長瀬くんが、間奏で長めのギターソロを披露しています。長瀬くんはボーカルとしてのイメージが強いですが、ギターの技術も超一流です。とにかくカッコいいので一度聴いてみてください!
M10 Southend
レコードで聴いているような音質がいい感じに作用している曲。Bメロ以降、長瀬くんと太一くんが耳元で歌ってくれているような感覚になれる箇所があるので、イヤホンやヘッドホンで聴くのがおすすめです!
M11 sugar
最初に聴いた時の印象は「アウトロ長いな」だったんですが、このアウトロが曲のメインの部分だと後から気がつきました。
ボーカル部分が終わってからのアウトロでは、メンバー全員が参加するセッションのような構成になっているんです。この曲にはレコーディングドキュメンタリーも存在するので、このアウトロのセッション的なパートが最初からあったのか、それとも現場のアドリブで足されたのか確かめてみたいです。
M12 Zettai!
一気に歌声が若くなり、歌っている内容も若くなります。まだ「可愛い」という言葉が似合う曲です。
特に松岡くんの声は現在とかなり印象が違うので要チェックです!
M13 JUMBO
発売当時からずっとライブのアンコールの定番になっている曲。この曲では長瀬くんが歌い方を変えていて、終始がなるような歌唱法を展開しています。これぞハードロック! という歌唱と演奏で、アルバムの終盤にもう一度気持ちを高めてくれます。
M14 SONIC DRIVE!
この曲はなんといっても長瀬くんのラップでしょう。ラップの部分だけ、それまでめちゃくちゃハードだった演奏が落ち着くんです。そしてそのラップの内容が「俺はラップができない」ということの宣言という、ユーモアの利いた楽曲です。
M15 T2
ユーモア系の曲が続きます。
この曲は太一くんの制作曲なんですが、タイトルの「T2」は太一くんのマネージャーさんのことらしいです。そして曲の内容は、マネージャーさんが遅刻して結果太一くんも盛大に遅刻をしてしまった……というもの。なかなかのネタですがファンの方たちには好評のようで、ライブで定期的に歌われています。
M16 こころ
ラストは城島くんが作詞作曲した新曲。長瀬くんの新曲「ハート」とは違ってシンプルなアコースティックナンバーになっています。長瀬くんのボーカルも普段より低音で、珍しい曲です。
この曲は「5人で曲を作っている」という印象が強くて好きだったんですが、ライブでパフォーマンスされなかったのが残念です。いつかは聴きたい!
まとめ
TOKIO特集いかがでしたでしょうか? 次回の無料公開のスケジュールは未定です。乞うご期待!
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