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名曲151 「ゆめのはじまりんりん」【きゃりーぱみゅぱみゅ】

ーー平成のカリスマが誇る名曲がはじまりんりんーー

【ゆめのはじまりんりん(PV)】

 若者に支持される存在と言えばモデルである。私が生まれてからは常にモデルが芸能界の一角で支持を得て、若者の理想像として君臨していたように思う。今回、私の世代から少し下くらいまでは刺さるであろう方を紹介する。紹介といっても、知名度100%だろう。僕の気持ちの100%。きゃりーぱみゅぱみゅだ。

 「ゆめのはじまりんりん」はゆるいタイトルながら意外と心にしんみりくる内容である。

{今まで 色んなホントいい思い出たち トランクに 押し込み 忘れはしないよ これから 未来は 自分次第なのでしょ わくわく の切符を買いに行くよ}

 旅立ち。きゃりーぱみゅぱみゅのポジティブさがなりを潜め、しっとり(それでもポップだが)した曲調である。

{グッバイ ティーチャー マイフレンズ 旅立ちの際の ドキドキ すっぱい キャンディーのリップス 知らない 都会に ご期待}

 中田ヤスタカ節である。なぜ英語なのか。外国に旅立つのだろうかと思ったが、意外とそうではなく、若者っぽいふわーっとした感じでつぶやいたのだと推測してみる。

{グッバイ ティーチャー マイフレンズ ありがとう 勇気ください ボクだけの部屋から ゆめのはじまりんりん}

 どこに行くのかはともかく、異郷の地に行くのは勇気が必要である。それでも夢と期待を胸に離れていったのだ。

{これまで 毎日 歩いた この道 しばらく 見られない さみしく 思うよ 明日に 期待と 不安を 感じて さよなら 必ず叶えたいから}

 いままさにこの時期、新学期にふさわしい心境である。夢を必ず叶えるために。それこそ胸が張り裂けそうになる。涙を見せたくなる。

 ここまで見てみると、おそらくちょっと明るく振る舞うためにグッバイティーチャーマイフレンズと言ったのではないか。さよならという言葉は使えなかった。重すぎて。気取って英語を使ってみたくなったのではないだろうか。対照的に、「ありがとう勇気ください」という表現が日本語なのは切な思いだからではないか。検討外れかもしれないが、サビの歌詞に深みがあるのがわかるだろうか。

 J-POPの歴史上できゃりーぱみゅぱみゅがブレイクしていた時期は暗黒期やら薄っぺらいやら邦楽は終わったやらいろんな意見を見たものである。そういう人に向けて訴えていきたい。意外と奥深いですよ。科学が後退しないように、音楽も聡明な人間たちが過去の事例から学んでどんどんよくなっているのである。20年後、この音楽は「時代を先取りしていた」と再評価されるのではないかと見ている。

          【今日の名歌詞】

グッバイ ティーチャー マイフレンズ ありがとう 勇気ください


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