名曲281 「虹」【福山雅治】

ーーWATER BOYSの締めくくりにふさわしい名曲ーー

【福山雅治 - 虹 (Full ver.)】

 ウォーターボーイズを知っている人はいるだろうか。2000年代前半に大ヒットした作品である。私は映画ではなくドラマを見ていた。当時はなかなか夜更かしができず、21時からドラマを見ることは背徳感もあって楽しかったのを覚えている。あ、隠れて見たわけではない。親公認。理由は「面白いから一緒に見よう」というもの。

 その主題歌が福山雅治の虹である。

 この映像のほうがしっくりくるかもしれない。当時はシンクロを男子がやっているなんてそれこそ笑い者扱いであった。それでも頑張る姿(決して卑屈や鬱にならない絶妙な塩梅だった)は本当に面白かった。キャラも役者の演技も非常に秀逸で、やはり私と同じく名作と評する人は多い。ちなみにモデルとなった埼玉県の川越高校(偏差値70くらいある)ではいまだに男子シンクロが行われているそうだ。

 ちなみにウォーターボーイズではこのBGMのほうが有名だと思う。いずれこっちも取り上げる予定だったのだが、セットで紹介。作曲者の佐藤直紀さんは2020東京オリンピック・パラリンピックの表彰式の楽曲を作った人である。いい人選だった。この曲を作れる人なのだから。小学生の自分はこの音楽を耳にするたびに胸が高鳴って「青春ってこうなんだ」とワクワクしたものである。これはまさしく後世に残る作品だ。

{ただ 地図を広げて ただ 風を待ってたんだ 答えもなく いま僕は行くのさ イメージの向こう側へ 僕の向こうへと さぁ 飛び立とう}

 歌詞自体は普通の青春ソングなのだが、私はどうしてもウォーターボーイズの映像が蘇ってくる。すると胸の鼓動が止まらず、あの楽しかった時代、ドラマが面白かった時代に戻りたいと、興奮してしまうのである。

{(もしも)僕が いつか風を (風を)追い越せるその時 (もしも)僕が いつか虹を (虹を)手にいれるその時 (きっと)君は笑って (笑って)くれるのかな (きっと)また逢えるかな(君に)}

 この部分を聴くと必ず裸のゴーグル軍団が腕を組んでいる姿が浮かんでしまう。これはある意味では被害者みたいだが、それだけインパクトのある、記憶に残る作品であった。

 なんだかこの曲ではなくウォーターボーイズについての記事になってしまった感もあるが、80~90年代はドラマから曲へという時代だったわけで、この曲は私にとってそういう存在なのである。名作ドラマの挿入歌は名曲になりやすい。近いうちにまた別の名作ドラマ挿入歌を紹介したい。

       【今日の名歌詞】

ただ 雨に打たれ ただ 虹を待ってたんだ 疑いもせずに いま僕は行くのさ イメージの向こう側へ 君の空へ 僕の虹へ 飛び立つのさ


 



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