名曲874 「ジゴロ」【中原めいこ】

ーー特徴的なサウンドと自身の美声が重なり合うーー

【Meiko Nakahara - ジゴロ】

Meiko Nakahara - ジゴロ - YouTube

 中原めいこは1980年代を中心に活躍したアーティストだ。このnoteでは3曲目を取り上げる。複数書いているアーティストは言うまでもなく私のお気に入り。この方を知れて、シティポップを好きになってよかったと思っている。

 「ジゴロ」は上記の動画の再生回数、コメント欄を見てもわかるように海外で人気を集めている感じだ。実際、日本ではほとんど聞かないしシティポップ界隈でしか見ない。万国共通で通用するのはやはりメロディーだろう。前奏の時点で「おっ」と思わせる出来なのだ。口ずさみたくなる旋律。

 毎度書いているが中原めいこの歌声が素晴らしい。サビの跳ねるようなハイトーンボイスがもうたまらないのだ。この方は変な曲も歌うけれど、それを実力でカバーし、むしろ堂々たる自身の作品に仕立て上げている。単なる色物アーティストとは全然違い、むしろ自分のパワーを際立たせてもいる。

 そして例によってこの曲、中毒性が高い。何度も何度もリピートしたくなるのだ。中原めいこの持つ魔力なのだが、そのうちに彼女の美声に虜になっていく。それこそジゴロである。

 ちなみにジゴロとは現代でいう「ヒモ」のことであり、女に養われている男のことをさす。少し死語(放送禁止用語だろうか)の感もあり、それがまたエモい。同じ意味では「すけこまし」というのもあるが、これももうあまり使われない。すけこましろう、というキャラもまた過去の遺物なのか。

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