名曲729 「私達を信じていて」【CINDY】

ーー天才の早逝にただただ惜しむばかりーー

【CINDY - Angel Touch (1990) - Track 7 - 私達を信じていて】

 CINDYは初めての登場。一瞬シンディローパーを思い浮かんだあなた、まったくの別人だ。調べてみたところ、妖精の名に由来する洗礼名だとのことだ。別名シンディ山本。これは今の今知った。

 1984年にデビュー。シングルは合計6枚。1991年を最後に発表を控えている。少ないようだが、同時代の数多くのアーティストに楽曲を提供するなどの活躍をしていた。シティポップ好きなら押さえておくべき人物である。2001年に43歳の若さで亡くなられた。死因は癌とのことで、ショッキングである。

 個人的にはどうしても松原みきが脳裏をよぎる。早逝という点が一緒なのだ。

 そして歌声を聴いて驚く。なんと美しいことか。上記の動画は代表作のアルバム「Angel Touch」のフルバージョンである。この中の7曲目に今回取り上げた曲がある。

 6分近くある長い曲なのだが、実際の長さ以上に重厚さを感じる。それでいてテンポが軽快という妙な不思議。これはなぜだろうか。何回も聴いてわかったのだが、CINDYの圧がすごいのだ。以前のスターダストレビューではないが、圧倒的歌唱力を全面に浴びているから普通の曲以上に1秒が遅く感じるのではないかと。何を言っているのかわからないと思うが、私もわからない。

 語彙力崩壊に涙が出るので話題をチェンジ。松原みきの再評価のされ方は今や有名だが、CINDYはどうだろうか。元々の知名度はこちらのほうが上ではあったかもしれないが、令和の時代に然るべき位置にいるかというと、知らない人が続出していることもあって怪しい。この曲はもっと評価されていいと思う。見た目も天海祐希みたいでかっこいいではないか。次の世界的ムーブメントを望む。


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