名曲323 「SOMEDAY」【佐野元春】
ーー大勢で絶叫しながら歌いたくなる感動の名曲ーー
【佐野元春 - SOMEDAY - Motoharu Sano】
佐野元春は今回が初登場。やはりこの曲を取り上げないわけにはいかないか、知名度は20代でも高いのではないかと思う。
私が佐野元春について初めて知ったのは曲ではなかった。実は「ガキの使いやあらへんで」のクイズ企画(100だったか500だったかを質問してその答えを当てる感じ)で知ったのだった。当時、リアルタイムで見ていて爆笑したものである。そのときはただの面白おじさんとしか思っていなかった。
しかし、ダウンタウンをはじめとした出演者がいじりながらもどこか尊敬の念を抱いていたのは見逃さなかった。これはもしやすごい人なのでは。クイズが面白過ぎてどの職業の人か一瞬忘れてしまったが、ミュージシャンと知ると検索をしている自分がいた。
まず出てきたのがこの曲である。前奏を聞いてそういえばガキの使いでも流れていたなあと思い出した。
{街の唄が聴こえてきて 真夜中に恋を抱きしめた あの頃 踊り続けていた 夜のフラッシュライト浴びながら 時の流れも感じないまま}
{窓辺にもたれ 夢のひとつひとつを 消してゆくのは つらいけど 若すぎて何だか解らなかったことが リアルに感じてしまうこの頃さ}
当時はよくわからなかった。それがもったいなくもある名歌詞である。若すぎて何だか解らなかったこと。それを徐々にわかってしまった年齢になってしまった。
{Happiness & Rest 約束してくれた君 だからもう一度あきらめないで まごころがつかめるその時まで}
{SOMEDAY この胸に SOMEDAY ちかうよ SOMEDAY 信じる心いつまでも SOMEDAY}
サビで好印象を抱いた。その感性を持っていた自分に感謝。今日までずっと聴き続ける名曲にまで成長した。
この曲は聞けば聞くほど深みが増す。いくつもいい点がある。
まず、佐野元春の歌い方が非常にうまいのだ。2番以降は若干崩して歌っている。その演出がたまらない。「フラフラになりながらも、くじけそうになっても歯を食いしばって前に向かって歩いている」。そんなイメージが湧くのである。
続いて歌詞。
{「手おくれ」と言われても 口笛で答えていた あの頃 誰にも従わず 傷の手当もせず ただ 時の流れに身をゆだねて}
若者らしさが詰まった歌詞が多い。でもそれを悔やむのではなく、哀愁を振りまくのではなく、どこか俯瞰的な描写に収め、見ている者に様々なイメージを抱かせるのだ。まさに各々の未来を創造させる、SOMEDAY。
そしてこの記事にも張った上記の動画だ。それはぜひ見てほしい。これほど生き生きとソウルフルに歌える人はいるだろうか。元々好きだった人は、ますます好きになることだろう。かつての私のように。
【今日の名歌詞】
いつかは誰でも 愛の謎が解けて ひとりきりじゃいられなくなる ステキなことはステキだと無邪気に 笑える心がスキさ
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