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名曲196 「明日も」【SHISHAMO】

ーーポジティブな明日に向かって毎日積み重ねていこうーー

【SHISHAMO「明日も」】

 元気をもらえる曲は数多くあり、千差万別だ。人の心を動かすというだけで名曲の烙印を押すことができる。今回は比較的最近の曲を紹介。知っている人も多いだろう。

{月火水木金 働いた まだ分からないことだらけだから 不安が僕を占めてしまう 時々ダメになってしまう}

 SHISHAMOの「明日も」である。この曲はCMソングになったことで知名度が爆発的に上がった。かく言う私もそれで知ったクチだ。

{月火水木金 働いた ダメでも 毎日頑張るしかなくて だけど金曜日が終われば大丈夫 週末は僕のヒーローに会いに行く}

 いい。新卒のあなたにぜひとも聞かせてもらいたい歌詞だ。これがリアリティ。誰もが感じている現実だぞと。

{ダメだ もうダメだ 立ち上がれない そんな自分変えたくて 今日も行く}

 そう。ダメでもまた明日も会社に行かないといけないのだ。

{良いことばかりじゃないからさ 痛くて泣きたい時もある そんな時にいつも 誰よりも早く立ち上がるヒーローに会いたくて}

{痛いけど走った 苦しいけど走った 報われるかなんて 分からないけど とりあえずまだ 僕は折れない ヒーローに自分重ねて 明日も}

 ヒーローは自分の憧れのヒーロー(特撮とか)かと容易に想像できるが、もう一つの見方がある。それは数年後にバリバリ活躍している等身大の自分である。

{月火水木金 学校へ 友達の話題についていくのは本当は 私にとっては大変で 私が本当に好きなのは昨日のテレビじゃない}

 2番は学生編だ。思わず共感できる内容である。

{月火水木金 学校へ 本当は渋谷も原宿も分からない だけど金曜日が終われば大丈夫 週末は私のヒーローに会いに行く}

 学校と渋谷原宿に結びつけるのはやや強引にも見えるが、いかにも女子高生の感があって素朴さもうかがえる。

{ちっぽけなことで悩んでる 周りの人は笑うけど 笑いもせず ただ 見せてくれる 走り方 ヒーローが教えてくれる}

 どうもこの2番を見てみると、ヒーローは等身大の自分ではなさそうである。うーんちょっと奥深さがない。多くを書きすぎるのは現代の歌詞における特徴だ。昔の作詞家ならもっと考察要素を残していたのではないだろうか。

 しかしそういう評よりかはリアリティのある、分かりやすい歌詞を紡ぐほうがウケがいい。ボカロの台頭もあって「詩」の要素がどんどん薄れてきている。少し寂しくもあるが、時代が変わっていることを受け止めないと「昔はおじさん」になってしまう。まだ20代なのに。

 文句も言ったが、キャッチーでどこか親しみやすい宮崎朝子と歌詞を世間が認めたのは間違いない。この私の心も揺さぶられた。ああ、もうリリースから何年経っただろうか。あの時はお世話になった。い~いこーとばーかりーじゃなーいからさー。

          【今日の名歌詞】

なし


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