名曲255 「フレンズ」【レベッカ】

ーー80年代最強クラスのレジェンドソングーー

【Rebecca -friends】

 皆さんは曲を聴いて脱帽したことがあるだろうか。私はある。凄すぎてもう「へええ」とぶったまげて言葉を失ったことがあった。あれは中学生のころ。テレビでたまたま耳にして衝撃を受けたのを覚えている。

 レベッカは80年代を代表するバンドである。当時は女性ボーカルで男性陣が楽器を弾くパターンは珍しかったらしく、レベッカに影響を受けた人は多いとのこと。また、ボーカルのNOKKOは当時衝撃的な存在だったそうだ。私の父も好きで、この曲がテレビやラジオで流れる度に「おっ」と反応を示す。それでほぼNOKKOの歌唱力を褒める。

 それは私も同感。この曲を歌ったことがある方ならわかると思うが、非常に伸びやかで歌いやすそうに見えて、実はめちゃくちゃ声量と肺活量が必要になる。男性が原曲キーで歌うのは至難の業。これを90点以上出せる男性がいたら歌がうまいと自認していいレベルだと思う。

{口づけをかわした日は ママの顔さえも見れなかった ポケットのコインあつめて ひとつづつ夢をかぞえたね ほらあれは2人のかくれが ひみつのメモリー oh}

 歌詞がまたいい。当時の反発娘という感じもあり、逆に清純な子が大人になってしまった後ろめたさも想像させるではないか。

{どこでこわれたの oh フレンズ うつむく日はみつめあって 指をつないだら oh フレンズ 時がとまる気がした}

 うーむ、このサビはちょっと並の完成度ではない。リリースされた当時は1985年だが、現代に至るまでこれを超えるレベルのサビはそうそうないと思う。まだ80年代の曲に詳しくなかったころは「1980年代最強の曲だ」と思っていたが、時がたつにつれて勉強を重ねても、いまだになかなか上の曲は見つからない。(現在、パッと浮かんだなかでは村下孝蔵の「初恋」が同格だろうか)メロディーも史上最高クラスといって過言ではない。

{ねえ君は覚えている 夕映えによくにあうあの曲 だまりこむ君がいつも 悲しくて口づさんだのに 今時は流れてセピアに染まるメロディー oh}

{2度ともどれない oh フレンズ 他人よりも遠くみえて いつも走ってた oh フレンズ あの瞳がいとしい}

 それにしても素晴らしい歌詞。おそらくそれまでの友達だった関係から不意にキスをしてしまったのだと想像するにモデルは中学生だろう。なんだか当時の時代背景にも合っている気がする。令和のいま、こんなキュンキュンした体験はみなスマホを通して済ましている。既読かどうかで悩む日々。でも、それを超えた先に見える景色がこの「フレンズ」だとすれば、不朽の価値を持つはずだ。なんだかよくわからないまとめになってしまったが、要は最高の一言に尽きるのである。

       【今日の名歌詞】

どこでこわれたの oh フレンズ うつむく日はみつめあって 指をつないだら oh フレンズ 時がとまる気がした


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