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名曲136 「ボヘミアン」【葛城ユキ】

ーーハスキーボイス界の第一人者が歌う魂のラブソングーー

【ボヘミアン】

私はボヘミアンについて詳しい意味を知っていない。でもそんなことを気にする必要はないだろう。考えるな、感じろ。

{ボヘミアン}

最初の第一声で全員のハートが揺さぶられる。ブラジルまで届きそうな大地を揺るがすうなり声。誰にも出せない最強の唯一無二の歌声を持つのが葛城ユキである。

{ボヘミアン 身の程知らぬ恋でしょうか 幸福せ もとめちゃいけないでしょうか}

レスラーのようなシャウトだが、歌詞は乙女チックで繊細。そのアンバランスもまたいい。「でしょうか」という敬語が心をくすぐられる。作詞は飛鳥涼。さすがの一言だ。

{一夜に燃え落ちて 甘い夢見て 狂おしく抱きしめた あなた旅人}

作曲井上大輔のサビはまさしく至高。情景が目に浮かぶし、旅人というどこか行きずりの表現を忍ばせているのも味がある。一夜の物語ながらも彼女は本気だった。

{ボヘミアン 恋の矢の痛みに嘆く あなたの愛が 今もぬけない}

せつねえ。

{ボヘミアン ためらいがちのさよならと "また来る"の 言葉残して立ち去った男 ボヘミアン 自由に飛び回ることなど 忘れてた 女に愛くれた男}

2番もまたせつねえ。ちゃらんぽらんな男だが確かな愛があったのだ。それを彼女は本気にし、男はまた別の場所へと旅立っていく。想像するにボヘミアンとは自由奔放な人間をさしているのだろう。クイーンの「ボヘミアンラプソディー」も自由な狂詩曲と直訳でき、曲が自由にいろいろなパートに分かれていることからも共通点がある。

{ボヘミアン あなたは はかなきリフレイン 私もあなたを 待つボヘミアン ボヘミアン}

最後の締めもまたいい。ラストのボヘミアンの絶叫は、カラオケで誰しもがしたのではないか。こういうときに酒やけでもなんでも葛城ユキのような声になりたいと思うのである。ちなみに声が枯れてきたときに歌うと不思議とハマるのでオススメ。ボヘミアーーーン!

【今日の名歌詞】

ボヘミアン 身の程知らぬ恋でしょうか 幸福せ もとめちゃいけないでしょうか


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