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名曲128 「A Love Affair」【大橋純子】

ーー強い口調で歌い上げる女性は心惹かれる。男よりかっこいいーー

【A Love Affair】

大橋純子はやみつきになる。歌のうまさ、声質の総合点は限りなく満点に近い。偏差値でいったら75、東大クラスである。宝塚の世界でも頂点なのではないだろうか。

今回取り上げる曲はアルバム曲なので知らない方も多そうだ。私が大橋純子を好きになったきっかけ(それまで何曲か知っていたが刺さるものはなかった)の曲である。たまたま流しで昭和の曲を聴いていた時に、前奏から衝撃が走った。思わず私の脳裏に映像が流れる。ステージの上で妖艶なライトがひとりの女性を照らし、「AAHHH!」と雄叫び、シルエットが明らかになって、バーンと女性がマイクを握る。

{捨ててしまえ女恋は ほんの火遊びだよ 忘れしまえあんな奴は 夢を見てただけさ}

女帝、女統領を思わせる力強い声。この界隈でアタシは何十年も生き抜いてきたのよと言わんばかりの。この声を聴いて惹かれない人間がこの世でいるだろうか。これは、ぜひ実際に聞いていただきたいと強く推す。間違いなく刺さる人は刺さるし、実際に私の女友達に初めて聞かせてみたところ絶賛していた。

{A Love Affair 大人の女を Just Hold Me Tight 演じていただけ}

素晴らしい。姉御。ついていきます。

{今にだって本気なんて 言い出すのはタブー 砕けしまえ昨日までの 熱い恋のかけら}

タバコをくわえている姿が目に浮かぶ。坊やに向かって優しく諭しているかのよう。

{夢遊び気まぐれな 風に誘われて 限りない大空を 舞い上がれ 切なさは強がりと 愛の裏返し 今はただ 流される運命}

サビは雄大な歌詞とメロディーである。本当に舞い上がっているように映るのは大橋純子の歌唱力あってこそ。そんな強い女性像だが後半でしっとりとさせる一面も見せる。

{サヨナラのひとことが 言葉にならない 今はただ 流される運命}

{ひとときの戯れに 心奪われて 偽りの腕の中 さまようの}

絶妙。こういうギャップに男はますます虜になる。終わり方も哀愁のある余韻がいい。芸術作品のようであった。

この曲はカラオケに入っていないのが残念でならない。マイナー曲の宿命である。皆さんで協力してカラオケに載せましょう。実際歌ってみるとめちゃくちゃ気持ちいい曲なのである。

【今日の名歌詞】

捨ててしまえ女恋は ほんの火遊びだよ 忘れしまえあんな奴は 夢を見てただけさ




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