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【論考メモ】ゲーム音楽特集を見て|音楽科教育との橋渡し

今日の「題名のない音楽会」は好評のゲーム音楽特集でした!今回は吹奏楽編成だったから「ドラクエ」作品の演奏はなかったけれど、日本が世界に誇れるゲーム(特にマリオ、ドラクエ、FF、ゼルダ、最近だとモンハン)の音楽は、オーケストラの鑑賞教材としてだけでなく、現代音楽の入門としても最適だと個人的に感じています。

実際に、僕も教員時代には学校の授業でも器楽や創作の教材として積極的に扱ってみましたが、生徒たちは自発的に楽しんで演奏や分析をしていました。

例えば、今日の番組でもゲストの植松さんが解説していましたが、同時発音数の制限というのは作曲(創作)においてとても意味のある縛りです!ドラクエの作曲家すぎやまこういちさんは、元祖「ドラクエ1」のフィールド音楽を作曲するときに、RPGの特質上、長時間聴いていても飽きないメロディを心がけながら、同時発音数の制限の中でも最初からオーケストレーションを意識していた、などと過去のインタヴューや著書の中で話していました。


実際に、僕がオーケストレーションの勉強を始めたときに、真っ先に買ってきたのが、当時唯一市販されていた「ドラクエ4」のオーケストラスコア(12,000円くらいしたw)でしたから。ドラクエシリーズのエンディングはどれも名作ですが、この「導かれし者たち」がどうやって作られているのかを、スコアを通して初めて可視化した時、そのあまりにシンプルな記譜に心底驚きました。


蛇足ですが、その1年後には、ラヴェルの名作「ダフニスとクロエ」のスコアの美しさ(譜面=ふづら)を見て衝撃を受けましたが、それがきっかけで作曲により深い興味を覚えました。

音楽の授業は、音楽が好きになるためにあるべきです。音楽の教員たちはみな、今一度、自分が音楽を好きになった時のことをあらためて思い出して、子どもたちと向き合っていきたいですね。

ぜひ、特番で2時間枠の番組を編成してほしい!!絶対に幅広い世代からの評判を得られると思うし、ゲーム好きの子どもが音楽好きにもなる、絶好の機会だと感じます!番組関係者の皆様、ぜひご検討いただければ嬉しいです。

【おまけ】

番組終了後のAQUAのCMで「ドラクエ3」のエンディング「そして伝説へ」のオーケストラバージョンが流れていました!!!前回のゲーム音楽特集では、すぎやまさん自らがタクトを振って熱演を披露されていましたね。



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