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【ミュージカル講座 10】オペラ座の怪人

どーも!
ミュージカルオタクのDAISUKEです👍



さ、記念すべき10回目は究極の愛の物語「オペラ座の怪人」を題材にしますよー‼️


それじゃ、いきまっしょーい。



オペラ座の怪人
The Phantom of the Opera


作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
作詞:チャールズ・ハート、リチャード・スティルゴー
脚本:リチャード・スティルゴー、アンドリュー・ロイド=ウェバー
演出:ハロルド・プリンス
振付:ジリアン・リン



本作はロンドンミュージカルの中で「レミゼラブル」と肩を並べる超大作!

超大作だけに解説したい点が沢山あるので、あらすじはさらっといきますねー🖐️




あらすじ

19世紀のパリ、オペラ座。そこは怪人が住むと言われており、謎の事故が多発していた。そんなオペラ座に嫌気がさし、プリ・マドンナは自身の役を降り、代わってその歌唱力が認められたコーラスガールのクリスティーヌが主役になる。彼女は怪人から歌を教わっていたのだ。怪人はクリスティーヌを愛しており、自作の新作オペラで彼女を主役にするよう支配人達を脅す。しかし、その要求ははねられ、さらに彼女は幼なじみのラウルと再会し恋に落ちてしまう。
怒った怪人は、彼女をオペラ座の地下へとさらっていく。ラウルが地下へ追いかけに来たところ、怪人は彼を捕らえ、クリスティーヌに「奴か私か選べ」と迫る。しかし、両者ともそれぞれをかばい合い、その愛の深さに絶望した怪人は二人を解放し、闇の中へと消えていく。




作品概要

本作は80年代にブロードウェイ界に巻き起こったロンドンミュージカル旋風の最終章にして最高峰のミュージカル😆✨

原作はフランスの作家ガストン・ルルーの同名小説📖

作曲のロイド=ウェバーは当時、のちに発表される「アスペクツ・オブ・ラブ」の制作中だったのですが、その作業に行き詰まっており、たまたま立ち寄ったNYの古本屋でこの小説と運命的な出会いをし、ミュージカル化を決めたそうです😯‼️

原作本は怪奇色が強めのミステリー小説として書かれているのですが、ロイド=ウェバーはそこから怪人の究極愛を見出し、壮大なロマンティックストーリーに仕立てました😍

今ではすっかりこのバージョンが有名になりましたが、実は「オペラ座」の本当のオリジナルミュージカルは脚本家のケン・ヒルが作ったバージョンなのです🙄

ロイド=ウェバーもこのバージョンを先に見て「かなりインスピレーションを得たんだ」と話しています👍

ちなみに、
ケン・ヒル版はロマンスよりもミステリーの要素が強めで、より原作本に近い内容となっています🤓

僕は1度見た事があるのですが…プロットこそほとんど同じではありましたが、キャラクターの性格がところどころツッコミを入れたくなるような感じで (例えば、ラウルはお茶目な面が多く、マダム・ジリーは変人でクセが強い!笑) 正直あまり楽しめませんでした😅



魅力

本作は全編が歌で綴られる「サングスルーミュージカル」になります。

作曲のロイド=ウェバーは作品によって作曲スタイルが大きく変わることが有名ですが、オペラ座ではタイトル通り、オペラ調・クラシック音楽の要素を取り入れ、歌で物語を推し進める「ミュージカル」ならではの要素とうまく融合させることによって、ミュージカルとオペラのハイブリッド音楽を生み出しました🎶

作中で怪人が書いたとされる3つのオペラ作品「ハンニバル」「イル・ムート」「ドン・ファンの勝利」は、それぞれ既存のオペラ作品「アイーダ」「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」を連想させ、かつ細かい音楽の部分で「魔笛」の“夜の女王のアリア”を模した曲を書くなど、19世紀のオペラを見事に再現していると高く評価されました👏✨

ちなみに、本作の代表曲「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」をはじめとする数曲は、先に制作途中だった「アスペクツ・オブ・ラブ」のために書かれていたそうなんですが、オペラ座の制作が急速に進み、急遽こちらに採用されたのだそう😲‼️

さらに、本作の音楽は全てが初稿のままの姿だそうで、制作過程の中で1度も変更されていないそうな🙄

同じロマンティック作品で、曲調も同じで、そのシチュエーションにはまる曲だったからこそできた事でしたが、偶然の産物にしてはうまく出来すぎてますよね…笑


あと、これは余談ですが、
本作は怪人とヒロインを巡るロマンティックストーリーなのですが、それと同時に、ロイド=ウェバーが当時の恋仲だったサラ・ブライトマンに宛てて書いた作品だとも言われています‼️  

その思い入れは相当強く、周りの反対を押し切って、当時全くの無名であった彼女をヒロインにし、ブロードウェイの上演にまでこぎつけたのだとか😅

かつて作詞家のティム・ライスとコンビを組んでいた際、「エビータ」の主役に抜擢されたイレーヌ・ページに没入したライスをロイド=ウェバーが非難し、彼らが決裂する原因の一つになったのですが、結局ロイド=ウェバーも見事な公私混同ぶりを見せてしまったわけです…笑 

まぁ、おかげで究極の愛の物語は説得力が大いに増し、ブライトマンはトップスターへの道が開けたことになったわけですが😅



記録・受賞歴

1986年にウエストエンド、1988年にブロードウェイで幕が開き、両方とも現在まで絶賛超ロングラン中です👏

ロングランランキングでもウエストエンドでは第2位、ブロードウェイでは堂々の第1位に輝いております🥇🥈✨

日本では劇団四季によって1988年に初演。

キャッツでは「専用劇場」を開設し、日本初のロングラン公演を記録しましたが、本作では日生劇場を5ヶ月間も借り、「既存劇場」での初ロングランを記録しました‼️‼️

日本の「既存劇場」ってだいたい長くても2,3ヶ月くらいで次の演目に変わってしまうので、この偉業は日本演劇界にとって衝撃的な出来事だったのです😲✨


イギリスではローレンス・オリヴィエ賞の新作ミュージカル賞を受賞👏

アメリカではトニー賞で10部門ノミネート、作品賞を含む7部門で受賞を果たしています🙌


洗練されたとても美しい物語と音楽は、人生で一度は観ておかないと大損ですよー!!😁



では、今回はこの辺で🖐️

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