新・オーディオ入門13 フルレンジ、ウーハー、スコーカー、ツィーター
エンクロージャー(スピーカーボックス)にスピーカーユニットが取り付けられて完成品の状態のスピーカーを『スピーカーシステム』といいます。 スピーカーシステムにはスピーカーユニットが1つだけのタイプと、いくつかのスピーカーユニットが使われているタイプがあります。
1つだけのタイプは、その1つのスピーカーユニットだけで低域から高域まで全ての帯域を再生します。 これをフルレンジスピーカーといいます。
2つの帯域のスピーカーユニットが使われているタイプは低域を担当するウーハーと高域を担当するツィーターからなり、 2WAYスピーカーと呼ばれます。
同様に3つの帯域のスピーカーユニットが使われているタイプは低域を担当するウーハーと中域を担当するスコーカー、 高域を担当するツィーターからなり、3WAYスピーカーと呼ばれます。
嘗ては4WAY、5WAYのスピーカーもありましたが、 現在ではスピーカーユニットの進歩によって、ひとつのスピーカーユニットで再生することができる帯域が広くなりましたので2WAYスピーカーが主流です。
ここで注意しなくていけないことは『2つの帯域のスピーカーユニットが使われているタイプが2WAYスピーカー』であり、 『2つのスピーカーユニット』ではないという点です。2ケのウーハーと1ケのツィーターが使われている場合、スピーカーユニットの数は合計3ケですが、 分割している帯域は2つですので2WAYスピーカーに分類されます。
また、最近ではハイレゾ音源に対応するスピーカーシステムも増えてきました。 従来のスピーカーシステムの再生帯域は人が聴こえる20Hz~20KHzを基準として設計されていましたが、最新のハイレゾ音源ではその上限は100KHzにも及びます。 『ハイレゾ対応』と銘打ったスピーカーシステムは20KHz以上を専門に再生するスーパーツィーターを付加し、ウーハー(低域)、ツィーター(高域)、スーパーツィーター(超高域)の3WAYとしたものもあります。 スーパーツィーターは、従来のスピーカーシステムに外付けするタイプも発売されています。 ムジカではVer(ウェール)やVer Duo(ウェール・デュオ)がこれに相当します。