見出し画像

新・オーディオ入門182 デザイン編 デザインに関する取り組み3

『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

ここでは前回に続いて、ムジカのデザインに関する取り組みをご紹介したいとおもいます。

● ハーフサイズ
一般的なオーディオコンポーネントは横幅40cm程度です。これは業務用の規格である19インチ(48cm)ラックに収まるサイズが起源です。 この規格は第2次世界大戦以前に米国で軍用の規格として定められたもので、その後、通信機器や音響機器にも使用されるようになりました。 近年、電子パーツは小型化が進み、当時の半分以下の大きさになりました。当然オーディオコンポーネントを小さくすることが合理的です。 ヨーロッパでは小型が先行し、30cmサイズコンポーネント、 または19インチの半分のサイズ(20~24cm)であるハーフサイズコンポーネントが主流となりました。 ムジカではヨーロッパへの輸出のためにハーフサイズコンポーネントを生産しておりましたが、 近年の住宅事情によって日本国内でも需要が多くなってきています。 ムジカの製品ではRaicho7が30cmサイズコンポーネント、Raicho7miniがハーフサイズコンポーネント、 Cuculoはクォーターサイズ(1/4サイズ)となっています。 アメリカや他のアジア諸国では未だ19インチサイズが主流ですが、中身は最新の小型電子パーツの使用で空間ばかりという製品もあるようです。

● レトロとモダン
最近は昭和レトロブームです。 オーディオコンポーネントにおいても、シンプルで機能的でありながら、遊びの要素がある1960~70年代のデザインは国内外を問わず非常に魅力的でした。 こういったデザインはムジカの製品にも取り入れられています。たとえば、Cuculoではフロントパネルにデザインの一環として取手を設けています。 この取手は嘗て19インチラックにコンポーネントを収める際に使用されていました。 Cuculoではフロントパネルに取り付けられたスイッチやボリュームのツマミをガードするという役割が付加されています。

ムジカ公式ウェブサイトでは『新・オーディオ入門』のすべての記事の他
製品情報やイベント情報もご覧いただけます。