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新・オーディオ入門194 オーディオの楽しみ方編 オーディオ&ヴィジュアル

『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

 ホームシアターという言い方もありますが、最近ではそいった表現をする方は少ないのではないでしょうか。 嘗ては大画面で映画を観るためのもので、音のクオリティはあまり高くはありませんでした。 近年ではミュージックビデオを楽しむ方が増え、音のクオリティが問題視されるようになってきています。

 以前は5つの小型スピーカーとサブウーファーでリスナーを囲むように設置する5.1チャンネルが主流でしましたが、 最近ではフロント2本のスピーカーだけで2チャンネル再生されることが多いように思います。 最近のスピーカーは音場の再生能力が高く、 正確な配置を行い、スピーカーの向きや高さを正しくセッティングすれば 5.1チャンネルにも負けないサウンドステージを作り出すことが可能です。 また、5.1チャンネルでは6本ものスピーカーを使用しますので1本あたりのクオリティーはそれほど高いものは使用されません。 その点、2チャンネル再生ではコストを2本のスピーカーに集中させる事ができ、 ハイクオリティなトールボーイ型スピーカーが使用されることが多くなってきています。 こういったスピーカーは十分な低域が確保できるためサブウーファーも不要です。 さらにはAVアンプも不要となり、高品位なピュアオーディオ用のアンプを使用することができるようになります。

 近年はHDMIでの接続が普及し、簡単にハイレゾ再生ができるようになり音のクオリティは一気に上昇しました。 現在はオーディオ&ヴィジュアルのコンポーネントは過渡期かもしれません。 50インチを超える大型ディスプレイが安価に入手できるようになり、ディスプレーの軽量化で壁掛けも現実的になってきました。 YouTubeでも一部の動画は4Kで配信されており無料で楽しむことができます。 ここ数年で4K&ハイレゾの映像はさらに増えていくと思われます。 一部では、安価で使いやすい4K&ハイレゾ用コンポーネントも発売されてはじめました。 この分野は数年で様変わりする可能性が高いと思います。

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