師走 17日

出席停止でここ2日見てもらっていた娘を、実家に迎えに行く。昨夜は父にどんどんお酒を勧めて、一緒に歌って踊っていたという。曲は、吉幾三の『おら、東京さ行ぐだ』。
ここ二ヶ月くらい、ずっと誰かの調子が悪く、なかなか行けなかったため、久々の家。
冷蔵庫に、見覚えのある筆の文が貼られていた。
『春苦み 夏は酢の物 秋辛み 冬は油と心して食え』
「あ、読んだんだね!」と思わず声を上げてしまった。この前我が家に来てくれた時(この時もお見舞い的な訪問だった)、良かったらと持っていってもらった、小川糸さんの『ツバキ文具店』と『キラキラ共和国』。
『食堂かたつむり』から母も私も好きな作家さん。まだ読んでないというので、渡したのだった。
折々に違った文面、書体で挟まれる代書された手紙。次はどんな言葉を綴るんだろうと引き込まれ、使う筆記具、紙、切手などの小物にも魅せられる(伊東屋のロメオNo.3ボールペンなど、実物も見に行ってしまった)。
更には鎌倉界隈の美味しそうな、或いは雰囲気のあるお店の数々…。ポッポちゃんと一緒に歩いたら、どんなに楽しかろうと思う。もちろん、自分の大好きな人たちとも。

母は、私にも色紙を書いてくれていた。
書道、いいなぁ。気に入った文字で言葉を表せるっていいなぁ。
娘が「今度、お習字教えてねー!」と帰る車の窓から母に叫んでいる。私も便乗しようかな。

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