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【今日の一曲】Early in the Morning

今日の一曲は「Early in the Morning」です。

この作品はNed Rorem(1923-)という、アメリカの作曲家による歌曲です。

ここで「ネッド・ローレムって誰?」と思った方、「あ~、ローレムね」と思った方とで分かれるのではないでしょうか。

日本国内では、歌曲と言えばドイツ歌曲、イタリア歌曲、フランス歌曲が多数派に見え、英米歌曲をはじめとして、ロシア歌曲やスペイン歌曲、スウェーデン歌曲などはどちらかと言えば少数派かもしれません。

ローレムは歌曲を数多く残しています。
ドビュッシーやラヴェルへの関心があったためか、フランスの香りが漂っている作品もあり、私たち日本人にとっては親しみやすさを覚える方もいるのではないでしょうか。

「Early in the Morning」を聴いて、コメントを書く。


そんなローレムの作品から、今回は「Early in the Morning」(詩:Robert Hillyer)を聴きます。

実際に授業で見た動画とともに、学生のコメントをシェアします。
学生のコメントについては、ハンドルネームとともに記載します。

この記事をお読みくださっている方も、動画の演奏を否定することなく、演奏家(声楽家、ピアニスト)の表現から楽譜の読みや、演奏に活かせるところを一緒に発見してくれると嬉しいです。
発見くださったものやご感想は、気軽にコメントに残していただけると、一緒に学ぶことができるのでとても嬉しいです。
※不適切な内容と判断するものについては、削除等させていただきます。

カフェオレの歌の部分が他の所よりも音高が低くなっていて、少しコーヒーの苦みのあるカフェオレなのかなと感じた。それを、自分が演奏するときにお客さんにも感じてもらいたいので、ピアノ伴奏はできるだけ音量を小さくして、歌のパートが良く聞こえるように演奏したい。
最後、dayで伸ばすとろこでは、ピアノにクレッシェンドがついていて、何かの想いが身体の内から出てきているのではないかと感じた。演奏する際は、ピアノのクレッシェンドはよく聴かせつつ、歌は一定さを保つことで、想いが出ている様子を表現したいなと思った。
by ゴピオカ

初めの前奏から、葉の上で朝露がキラキラしているようなイメージが膨らんだ。
全体を通して軽くキラキラした夢の中にいるように表現したいと思ったので、ピアノは重くなりすぎないようにあまり不必要な「ため」をしないように心がけたい。
強弱が記号は付いているが、ただ音を大きくしてcresc.するのではなく、深く打鍵して、深い音を出したい。その際に不必要にテンポが揺らがないように注意したい。最後の後奏では左右の音高が広がりながらcresc.の指示がある。ここはすこしテンポを速めて、「ソ」への音へ持っていきたい。
by きなぷぷ

まず歌詞を見たときに、今までの音楽とは違ってわかりやすくて古くない、キラキラしている印象を受けた。歌詞の最後は恋の歌になっているので、ただ情景描写しているわけではなく、はっきりと思い出される景色と僕の気持ちが大切にされていると思った。
伴奏は柔らかいけれど音が高くなっている。今とは違って恋をしていたあの頃は穏やかでありながら輝いていたのかなと思うので、伴奏を弾くときには左手は包み込むような優しい音色で、右手は高音を意識して演奏したい。歌うときにも子音は強すぎずに発音し、テンポのゆらぎも穏やかに演奏したい。
by ぷう

曲の前半部分の歌では、4小節ごとに二回づつ旋律がくり返されており、二回目には音型に少し変化が加えられている。また、伴奏も変化を印象づけるために形が変わっている。
「フランソワ一世通り」という歌詞が二回出てきており、旋律は似ているが二回目の方が音程の上昇が見られ、曲全体を通してこの部分に1番の盛り上がりを感じられた。歌が音を延ばしている裏で、伴奏が盛り上がりを維持しつつも、次の旋律へ受け渡すような演奏を行いたい。
by casual guy

早朝の、まだ人々が眠っている街を眺めているような、優しい暖かさが伝わる曲だった。フランソワ・プルミエ通りは、シャンゼリゼ通りに近いが比較的静かな通りに面しているそうで、ゆったりとした時間を過ごせると言う口コミがあった。まさしくその風景が想像できた。最初から21小節目辺りまでは、主に自分自身の行動について歌い、23小節目から転調して周りの人々の行動を歌い、38小節目からは自分自身の過去の恋について歌っており、それぞれ感情の変化をじんわりとつけながら歌いたい。調性の変化を感じながら、伴奏の和声の上に着地しながら演奏するといい効果が出そうだと感じた。
by 甜麺醤

 


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