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卒業

卒業って、別れの言葉が変わることだと思うんです。
卒業前までは、同じ場所で会えることが当たり前で、その当たり前を信じて疑わなかったから「またね」と言っていた。
しかし、卒業を迎えると、もうこの場所では会えなくなってしまうと気づき、もしかしたらこの先の人生もう二度と会えないかもしれない、と思うから「じゃあね」と言う。
細部まで考えた上で言葉を使い分けている方は中々いらっしゃらないかもしれませんが、私は日頃から使い分けるようにしています。
なんとなく、もう会えないかもしれない、と分かってしまうから。

だから私は、大切に想う方々とプライベートでお会いする機会を頂いたら、"もしかしたらこうして会えるのはこれで最後になるかもしれない"と思いながら会うようにし、手を振った後も相手の背中が見えなくなるまで見届けるよう心掛けています。
自分のエゴかもしれないけれど、これだけで少し後悔は減る気がしています。
誰かを大切にするって、常に相手を失う覚悟を持って接すること、なんじゃないかと思っています。

先日、某音楽大学を卒業いたしました。
これから先の道が交わることのない方、縁が切れてしまう方、沢山いるんだろうなあ、と思うと、なんだか寂しく感じます。
そして何より、大切に想う方の中にも、卒業を機に少しずつ縁が薄れていってしまう方が出てきてしまうだろうなと思うと、大変胸が痛みます。
でも、自分が必要とされていないと感じたら、少しずつ距離を取ろうと思っています。
大好きだからこそ、離れるってやつです。

私と出会ってくださった皆さまが、幸福に満ちた人生を歩んでいけますように。
特に、私と個人的に関わりを持ってくださった皆さまに、輝かしい未来が待っていますように。

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