天皇?誰その人?

小さい時、なんであんなになんでもなさそうな人達が取り上げられるのかわかりませんでした。どうやら、世界中で、そのなんでもない人達が取り上げられているような感じで、ひどく混乱したのを覚えています。
親は、「あれは天皇という偉い人だよ」と教えてくれましたが、その肩書きの何が偉いのか、幼い私には分かりません。あんなふうににこにこ喋るだけの人が、なんで偉いんだろう。どうしても分かりません。テレビっ子だった私は、そんなおじいさんおばあさんよりも、ジャニーズやドラマの話題を出してほしいと思っていました。

ただ、一つだけ思っていたことがあります。それは、なんだか窮屈そうだなということ。わざわざ皇室の家族の番組が朝早くからやっていたり、小学校の運動会ごときでニュースになったり、なんだか大変な一家なんだということはわかりました。

さて、話は現代へ。今では、天皇というのは、もはや仕事で、日本という国のマスコットキャラクターであるという認識をしています。しかし、私がかつて幼かった時のように、そのおじさんおばさんは誰なんだと思ってる子の方が多いはずです。
そんな中で、見たニュースは、子供とおしゃべりする令和天皇のニュースでした。子供は、テレビ局から取材された時、「優しい人だった」みたいな感想を言うわけです。とても子供らしくて薄い感想。個人的な感想でしかありませんが、ほかのニュースの時よりも、いきいきしてない感じで答えているような気がします。それをキャスターの人が持ち上げているのを見ると、私の中ではすごい違和感が残りました。

だから、私思ったんです。天皇を必要としているのは、一体誰なんだって。

きっと、天皇のマスコット性を必要としている人なんて、実は誰もいなくて、ただ誰よりも偉い人が必要なために存在しているんだとしたら、それは無意味だと思います。
確かに、天皇の血筋というのは、歴史的にすごく大事なものであるのはわかっていますし、天皇が人間であることは歴史の授業で習っています。でも、だからこそ、こうやってただの人間がニュースになる意味がまったくわからないし、私はそんなニュースを求めていません。

皇室からしてみたら、そうやって自分の生活を見せることが仕事になっているので、私の疑問はそういう人達の仕事を奪ってしまうことになるのかもしれません。でももし、皇室という場所が、窮屈なしきたりだらけの、プライベートのない場所だとしたら、私はそこに捕えられている家族が、哀れに見えるのです。

レッツ!クマ囲みライフ!