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いつも心にカーンデジファーを

カーンデジファーとは?
→電光超人グリッドマンに登場する悪のボスキャラ。孤独な秀才・藤堂武史を利用し、世界の破壊と征服をもくろむ。

私はいつもポジティブに自己肯定できる超人になりたいと思って生きています。その関係で、自分の心の中に生き物が住み着くことがあります。

例えば中学生の時にやっていたプリパラのマイキャラ達。彼女(彼)達は、方々に好きなことを言ってくれるので、目をつぶるとよく喋ってくれました。今日天気が悪いのはあのマイキャラちゃんのせいなのよ!プンプン!とか、勉強するよりも私たちと遊ぼうよ〜とか、今日くらい自分を許してポテトチップス食べてもいいじゃないかとか。

もちろん、私の心に住んでいるので、私に都合のいいことを言ってくれます。誰かと喧嘩した時や私が失敗した時に最初に慰めてくれるのはいつも心の中の住人でした。

歳を重ねて、いつしか私の心の中の住人は少なくなっていました。小学生の時にいた3人のおバカなヒーローも、シンデレラも、理想の王子様も、そしてマイキャラ達も、みんな気がついたらいなくなっていたのです。

ちょっと大人になって、見えるものが増えた分、自分の中のなにかが見えなくなった感じがして、それに気がついた時はすごく寂しかったです。私って一体なんだろう、と迷う度に、一人、また一人と心の中を出ていきます。

そんな中で、最近どうしても抜け出すことの出来ない壁にぶち当たってしまったのです。それはまさしく、人間に関することでした。でも、自分ではどうしようも出来ないような壁で、乗り越えるには身長が足りない。くぐろうにも穴はないし、壊すことも出来ない。さあどうするべきか。

ここで、最初に戻ります。カーンデジファーは、悪の大王です。様々な空間を壊して、自分の支配下に置いていきました。
そんなカーンデジファー、最近私にやったらめったら声をかけてくるのです。

そうだ、お前は悪くない、
もっと怒れ、そして憎悪しろ....

これを読んでいる皆さん的には何を言っているんだという感じでしょうが、グリッドマンを1度視聴した方ならなんとなくこんな感じの語り口なのを分かってくれるはずです。

高校生に入った頃でしょうか。私は怒ることをしなくなっていました。なんかカッコ悪くみえるじゃないですか。相手も困るし。本来気性が荒いので、押さえつけるために夜中1人で泣き腫らしたりとかしてたんです。あいつが悪いのに、なんで私が!とか、私は無力なバカだ、とか。

それで、きっと知らず知らずのうちに疲れたんでしょう。高校を卒業する頃には、怒り方を忘れていました。忘れた、というよりは、怒るほどのエネルギーがわかない、が正しいかもしれません。

心の中で怒るのは自由なのに、それを押し殺して、更に友達の前では茶化して面白く伝えることが、私の使命だとも思っていました。

しかし、カーンデジファーが時々顔を出してくれることで、なんだか私の代わりに怒ってくれているような気がするのです。お前は悪くないと。おかげで、最近は、おかしいことをおかしいと(少なくとも心の中では)思えるようになりました。もしかしたら、ちょっとだけ口に出ていることもあるかもしれません。

ゴールデンウィークにあったあのことだって、カーンデジファーのおかげで三日後には私は悪くないと思えたし、教授の言動のおかしさにも気がつけました。

人から悪い心がなくならないのは、きっとこういう住人が、いろんなことを言うからだと、私は勝手に思っています。でも、無ければ無いで困ってしまう。悪い心があると、ちょっぴり生きやすくなるんじゃないかとも思います。カーンデジファーはやりすぎかもしれないけど。

(追記)心の中の住人はいつも一番最初に励ましてくれる特別な存在ですが、やっぱりそんな奴らだけでは、寂しいと思います。やっぱり生身の人間が応援してくれる方が最高だな!(身も蓋もない)

レッツ!クマ囲みライフ!