ストリーミングチャート分析(LiSA②)
今週のオリコンチャート(2020年10月19日~2020年10月25日)。
・今週のトピック
・LiSA『炎』前週比193%達成
・NiziU『Make you happy』急降下
・back number新曲が急上昇
・Reol『第六感』が急上昇
・LiSA『炎』前週比193%達成
今週は先週に増して、LiSAの勢いが止まりません。
「オリコン週間ストリーミングランキング」史上初となる週間再生数1,000万回超えを記録し、10月31日付の米ビルボード・グローバル・チャートGlobal 200とGlobal Excl. U.S.において、LiSAの「炎」が2週目にしてTOP10入りを果たした。
また、週間DL数13.3万で「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」でも2週連続1位となり、続く2位にはTVアニメ版主題歌のLiSA『紅蓮華』がランクインし、自身初となるデジタルシングルワンツーフィニッシュ。さらに、3位には椎名豪 feat.中川奈美によるTVアニメ挿入歌『竈門炭治郎のうた』が入り、「鬼滅の刃」関連作品がTOP3を独占する結果となった。
そして劇場版『鬼滅の刃』無限列車編は16日に公開されるや3日間で興行収入が46億2000万円に達し、25日には107億5423万円を記録。これまで興収100億円を超えた日本アニメは7作あるが、公開から10日間での100億円突破は史上最速であり、歴代1位でる「千と千尋の神隠し」と比較しても圧倒的なスピードであることがわかっている。
映画ジャーナリストの大高宏雄さんは「今回の上映はすべてに異例。人気作を集中的に上映するのがシネコンのシステムで、『鬼滅の刃』も当初から興収100億円は見込まれ期待は高かった。とはいえこれまでは他の作品とのバランスも考慮していたが、今回は他に作品がなく、上映が集中した」と分析する。
またLiSA、Uru、そしてYOASOBIのAyaseの大人気3人による夢のコラボが実現することがわかった。ソニーのヘッドホン「1000Xシリーズ」のCM曲としてAyaseが新曲『再会』を書き下ろし、2人が歌を歌うというものだ。
2人が出演するYoutubeチャンネル「THE FIRST TAKE」が、11月に公開されることが決まっており、こちらにも期待が高まっている。
*追記*
LiSA『Catch the Moment』の「THE FIRST TAKE」が28日に公開された。このタイミングでの過去作の公開となると、今後は古参アニメファンからのより一層の熱い支持が期待できる。個人的に『シルシ』を歌われたら泣ける。笑
・NiziU『Make you happy』急降下
NiziU『Make you happy』が今週にきて、前週比90%という急降下ぶりを見せた。NiziUと言えば今週、メンバーの一人であるミイヒが、体調不良により休養することが10月23日公式サイトにて発表された。そんな中27日に出演した「スッキリ」(日本テレビ系列)での生ライブパフォーマンスにおいて『Make you happy』のミイヒパートを"誰も歌わない"演出にしたことで話題を呼んだ。
しかし一方でストリーミング再生回数が伸び悩んでいる原因に、日本のアーティストの方がタイミングよく宣伝をしている結果「忘れられかけている」のではないかと分析する。今や話題の渦中にあるのは「鬼滅の刃」であり、同じように韓流アイドルのBLACK PINKが大きく順位を落としていることから、宣伝のタイミングと回数の少なさが問題だと認識できる。
同グループは11月にメジャーデビューが決まっており、そこでいかに挽回できるかにかかっている。
・back number新曲が急上昇
back numberの新曲『エメラルド』が1週遅れでチャート入りを果たした。同曲は日曜劇場『危険なビーナス』の主題歌であり、25日には配信ライブ<back number live film 2020 “ASH">で初披露された。
・Reol『第六感』が急上昇
Reolの新曲『第六感』がリリースから3ヶ月遅れでヒットを記録している。
こちらは動画投稿SNS「TikTok」で人気を集めたことで人気に火がついたと思われる。瑛人『香水』以来「TikTok」発祥のヒット曲がなかった為、今作への期待は高い。
当方も「TikTok」でのバズりが音楽業界を席巻していたのは数ヶ月前の話であり、最近は①アニメタイアップ、②「THE FIRST TAKE」の出演、③元から人気アーティストであるのいずれかがヒット要因だと思い込んでいたので、『第六感』のヒットで「TikTok」が再び音楽業界を主導していくのか。それとも時代交代なのか注目している。
・まとめ
LiSA人気が止まる勢いを知らない。しかし一般的に日本の「ヒット」の基準は「CDが何万枚売れたか」という指標しかない為、今回の『炎』のヒットが日本の音楽業界にどれだけのインパクトを残せるのかは疑問が残るところである。
また、韓流の曲が全体的に落ち目な一方で日本にバンドが徐々に名を連ねてきており、今後の動向に注目している。
それでは、また来週!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?