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新連載小説 グリーンヒーロー

ここは軟式庭球のことだけを学ぶ学校。その名も西陵高校。
東京に位置するこの学校はソフトテニスの事だけを学ぶ場所である。
実力に応じて学年が決められる制度がこの学校にある唯一の規則だ。
今日は新1年生が入学する日である。2年・3年はとても緊張していた。
「健ー!新1年に圧かけていいか?」「駄目に決まってんだろ、キンピラ。」「お前に聞いてねーぞ、霧島。」「うるせーんだよ。」
西陵3年 金平 剛(通称:キンピラ) 西陵3年 霧島 衛
-第1話 始動る(はじまる)-
この年度が変わるタイミングで学年決めが行われる。だから、皆ひやひやしているのだ。だが、剛だけは違った。剛は健と市内大会で優勝した。だから、自分は落ちないと思っているのだ。3年を2年繰り返すと卒業となるため、今年、健と剛と衛が2年に降格しなければ卒業が確定するのだ。
新1年生の4人がゾロゾロと教室に入ってきた。その後ろから先生も入ってきた。「これから、今年度の学年決めを始める。まずは、元3年の金剛、金平、霧島は残留。次に元2年の石丸、降格。1年からやり直せ。最後に元1年の清水、富安は昇格。これからの活躍を期待してるぞ。次に新入生の紹介だ。まずは沖矢 陣。彼は軟式庭球世界大会フランス代表 沖矢 涼介の弟だ。次に青山 圭。彼は中学生のとき、春季大会で優勝した。そして川崎 彰。彼は中学生限定天皇杯で優勝。一度、プロチームからのオファーを受けたことがある。最後に、新井 誠。未経験のド素人だ。ではこれから、今年度最初の大会・春季大会に向けて練習を行ってもらう。大会は10日後。メンバーは4人だ。目指すは優勝。練習を始めろ。そして、1年は俺についてこい。」
                          to be continued…

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