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2章第3話 キング・オブ・プライド(自称)

「ホコリこそプライド
 ホコリこそドリーム
 ホコリこそライフ
 ホコリこそワールド
 ホコリこそユニヴァース
 ーー私こそホコリタケ!!!!!」

 ポルチーノくんに轢かれたなにかは、頭から胞子のような何かを放出しながら、怒り心頭でなおもまくし立てます。

「君たちにホコリはないのかね?愚かな君たちでも私の名前くらいは聞いたことがあるだろう?まずは今すぐ謝りたまえ!そして私の名前を言ってみたまえ!さあ!」

 しかし大変残念なことに、怒りでテンションが上がった彼の言葉は、異様に早口かつ小声でした。しかも彼の放つ異様なオーラが全ての注目を持っていってしまって、何を言っているかなんてなおさら頭に入ってきません。

「さあ!さあ!!!」
(だ、誰……?)
 我が名を言ってみろと繰り返し要求する謎のキノコ。
 しかし村の外に出たことのないポルチーノくんたち。どんなに彼が有名であろうとも知るよしもありません。本当に有名なのかどうかも甚だ疑問ですが。
 そんなポルチーノくんたちが取った行動ーーそれは

 胡散臭さの具現体のような彼に背を向け、その場を立ち去ることでした。
 しかし……

「まだ話は終わってない……のだよ……」
 元々倒れていた上にポルチーノくんが与えたダメージのダブルパンチなのか、ぐらりと前のめりに倒れ込むホコリタケ。
 これにはさすがのポルチーノくんも足を止めざるをえませんでした。いかにキノコといえど、主人公ムーブは大事なのです。

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