両親と無職 ♯26日目
両親に仕事を辞めることを告げた日のこと。
電話で話す勇気もなく、ラインでメッセージを送った。自分で言うのも何だけど、今まで親の期待通りに生きてきたと思っている。高校まで地元にいて、東大に入り、そして、ちゃんと就職もした。
レールが敷かれた人生、という陳腐な言い方があるけど、本当に自分の目の前には、定年まで続くレールが見えていた。そして、親もそんな確実な人生設計を子どもが歩んでいることに安心していたと思う。
きっと怒られるだろうと思っていた。でも、両親は、早く仕事を変えた方がいいと思っていた、と言ってくれた。心身ともに疲弊していく息子を、遠いところから心配してくれていたようだ。
もし、それが本当に親の心から出た言葉であるならば、今回の決断も、結果として、親の期待通りの範疇を超えないものであったということであり、これまでと何も変わらないというかもしれない。
もちろん、親は、僕がニートになることは、望んでいないであろうから、これまで通り、親の期待を汲み取ることが、転職活動を始める理由の一つになってくれるのかもしれない。
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