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都知事選と無職 ♯22日目
昨日、7月7日は、七夕である。物理的なプレゼントが用意されている、クリスマスやお正月、誕生日と異なって、七夕は単に天にお願いをする機会を与えられるのみであって、祈りの結果までを保証するものではなかったので、子供ながらにして、イベントとしての位置付けは、どうしても重要度の低いものになっていた。
しかし、今年の7月7日は、彦星と織姫の頃には存在していなかった、東京都知事選の投票日でもあった。無職でも平等に与えられる選挙権を行使すべく、自治体から案内のあった近所の投票所に行った。昔は、期日前投票も活用したこともあったが、今の自分には、大した予定がスケジュールアプリに鎮座しているわけも当然なく、平日の疲れを湛えたサラリーマンの隣で、投票用紙に記入した。
かつて政治家になりたいと思ったこともあるくらいには、政治に関心があり、今回の都知事選に限らず、これまでも事前に候補者のマニュフェストを比較して投票する、といったことくらいはしていた。政治に関心を持つということ、そして、自分なりの考えを持って選挙に行くことが、チャーチルが「これまで実施されてきたすべての政治形態を除けば最悪の政治形態である」(みたいなこと)と述べた民主主義を支える一構成員としての果たすべき義務とでも考えていたのだろう。
いつかこのノートでも政治や行政について考える機会があればいいなとも思うが、無職が語ったところで、社会において日々労働に汗水たらしている人たちに響くわけもないかとも思っている。
無職として初めて迎える選挙においては、職を失った者へのセーフティネットがどうなっているかなんて、今まで気にしたことのない点を気にしてみたけど、政治とカネや子育て施策等が主な争点で、自分の関心事が世間の関心事とは異なっているのかもしれないと気づく。
都民は変わらない選択肢を選んだ。その都民の一部である自分は、今の状況から抜け出さなければならないはずだが、変わっていく絵が浮かばない。
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