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ハリーポッターと無職 ♯20日目


 子供の頃に読んだハリーポッターの小説。新作を買ってもらった時の、本にかかった薄いビニールを剥がすときのワクワクは今もよく覚えている。


 ということで、昨年としまえんの跡地にできた、「ワーナー ブラザース スタジオツアー」に行ってきた。映画シリーズは、数年前にAmazonプライムで見ていたが、細部は結構忘れてしまっているもので、(展示に含まれているファンタスティックビーストを見ていないことも手伝って)こんなキャラいたかな、というところもあったが、作品に出てくるスタジオがよく再現されていて、月並みだが、まさに映画のワンシーンに入り込んだ感覚になった。


 イギリスを除いてここにしかないということもあってか、平日だったが、日本人客はもちろんのこと、多くの外国人観光客が訪れていた。


 日本人の多く(特に若者)は、作中のキャラクターが着ている、それぞれの寮ごとのローブをしっかりと着こなしていて、コスプレ?を楽しむような場所にもなっているのだなと感じる一方で、自分にはそんな楽しみ方ができるわけもなく、淡々と展示を楽しんだ。


 純粋に展示を楽しんだ一方で、魔法省のスタジオも再現されており、魔法の世界にも間違いなく労働というものが想定されていて、況や現実の世界において目を背け続けてはいけないなと、考えた。


 働くことと向かい合うと少し気持ちが俯いてしまうので、この3週間は、職探しのことを極力考えずに来たけれど、この社会は、(そして魔法の世界も)どこも見渡しても「労働」だらけで、自分だけがその網から逃れる術は、例外的な暮らし方を選ばない限り、きっとないのだろう。

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