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どうしても他の赤ちゃんと比べてしまう… そんなトンネルをやっと抜けた私が心がけていること

こんにちは、むしゃ子です。

私は、自分のような障がい児ママが
自分と子を受け入れて、
笑顔で子育てできるように活動しています。


今回は、他の赤ちゃんと比べることについてです。

今までどんな心境で、私がむしゃ美を育ててきたのか、辛かった経験、そして過去と現在の心境の違い、今の私が心がけていることについて書きます。

では、どうぞ。


出生直後、ものすごく不安で仕方がなかった

私の長女、むしゃ美は、在胎週数35週であり、体重は2500gと、早産の割には大きな赤ちゃんでした。

この時、予定日よりも1ヶ月も早かったので、大変驚いたのと、まさか自分の娘が、心臓の病気を持って生まれてきて、出生直後は自分で呼吸ができず、管をたくさん繋げられることになるなんて、思いも寄りませんでした。

幸いにも、大きな病院で生まれたことで、命が助かり、小児の心臓の病気に力を入れている大学病院が近くにあったため、すぐに転院、適切な治療を施してもらえたことで、娘の心臓は現在何事もなく、過ごせています。

しかし、心臓の病気があったことと、早く生まれてしまったため、出生直後にうまく頭に血液を流すことが難しく、脳室周囲白質軟化症(PVL)という脳の病気を患ってしまいました。

大学病院の主治医からは、「今後、脳性麻痺になる可能性があること、歩ける子もいるけれど、もしかしたら車椅子が必要になるかもしれない」という説明でした。

それを聞いた私は、「え、うそでしょ??」と頭が真っ白になったことを覚えています。

私は作業療法士の資格があり、臨床経験から、脳性麻痺があると、どのような症状が出て、どのような生活になるのか、容易に想像できました。

具体的には、手足の筋肉に力が入りやすい反面、うまく自分でコントロールが難しく、車椅子生活になる可能性があるということでした。

むしゃ美が大きく成長した姿がパッと想像したときに、自分の胸がキュッと締め付けられ、「私に育てられるのかな?」「私、大丈夫なのか?」と思いました。

出産前は、当たり前に健康な体の子供を産んで育てていくとばかり思っていたものだから、先行きがわからず、不安で仕方がなかったことを覚えています。

それでも、「自分はむしゃ美の母であり、しっかり病気と障がいを受け止めて、育てていかないと」と思うようにしていました。

病気があるけれど、むしゃ美はむしゃ美

生後1ヶ月で退院し、3ヶ月になるまで実家で育て、そして夫とむしゃ美と3人暮らしが始まりました。

この頃には、私の頭の中で、病気の整理はしっかりできていて、病気のことをある程度、受け止めていました。

早産になってしまったことについて、「自分の責任であると、そのために脳の病気を持ってしまった」という考えは全くないとは言えないものの、考えることはグッと減りました。

病気はあるけれど、それをひっくるめてのむしゃ美であり、久々に会った友人や周囲の人たちにむしゃ美の病気について説明することは、全く抵抗感がありませんでした。

実は障がいを受け入れられておらず、他の赤ちゃんと比べてしんどかった

病気のことを受け止めました。だけれど、再び、辛い時期に突入しました。

発達がものすごくゆっくりであること。本当にゆっくりでゆっくりで、それを受け入れるのがなかなか難しかったのを覚えています。

むしゃ美は1歳9ヶ月、未だに首が座っていません。普通なら、3〜4ヶ月で首が座ることを知っていましたし、当時は、順調に首が座ることを願っていました。

別の記事でも書きましたが、生後8ヶ月で、リハビリが始まり、そこで首が座っていないことがわかって大変ショックを受けていました。

なぜ、こんなに焦っていたのか、「早く座って!首座って!むしゃ美!」と、本人には言わないけれど、心ではものすごく焦っていました。

当時の私は、他の赤ちゃんと、ものすごく比べていました。

当時、私の友人の子供が、むしゃ美と同じ月に生まれていたことを知り、久々に会うことができました。

それから、度々会うことに。

友人はSNSで赤ちゃんの動画や子育てなどを発信していました。

友人は好き、赤ちゃんも好き。だけれど、SNSで発信する内容を見ては、子育てする私と、そしてむしゃ美を、無意識に比べていました。

ものすごく辛かった。本当に辛かった。

会いたい、繋がりたい気持ちと同時に、発信を見ては、ものすごく落ち込んでしまう日々。辛かったんです。

むしゃ美と、定型発達の赤ちゃんと比べても仕方がないのに。

既に首が座っていたり、ずり這いしていたり、さらにはハイハイしていたり、立ったりと、むしゃ美よりもどんどん先を行っていることにものすごく辛くて、落ち込んで。

そして、一生懸命むしゃ美のリハビリをして、「なんで、できないんだろ?泣」と思う日々でした。

今思うと、むしゃ美の障がいについてはしっかり受け入れられていなかったから、比べてしまい、しんどい思いをしていたのかなと思います。

「比べても仕方がない」と思うようになってからは、全く心が動じなくなった

そして、むしゃ美が1歳くらいになったときです。同じ月齢の定型発達の赤ちゃんは、歩き出します。

その頃も未だに、首座らず、寝転んでばかりいるむしゃ美。

発達段階がかけ離れ過ぎて、「比べる対象では、もうない」と、思うようになりました。

むしゃ美はかなり発達がゆっくりな赤ちゃんであって、比べても仕方がないと思うようになってきました。

「他の赤ちゃんと比べても仕方がない」と思うようになってからは、「むしゃ美はむしゃ美、他の赤ちゃんは他の赤ちゃん」で割り切れるようになりました。


最近では、定型発達の赤ちゃんで、どんどん歩いたり、走ったり、ハイハイして活動的な場面をみると、本当に可愛くて仕方がありません。

むしゃ美もリハビリ頑張っているけれど、その子はその子なりに頑張っている。

未だに、小さな体で、首と頭がしっかり立ち、揺れひとつない、首が座っている赤ちゃんをみると、モヤっとするときはどきどきあるけれど、

以前よりも、私の心が動じなくなりました。揺るがなくなりました。

まるで、長いトンネルをやっと抜けたような感覚です。

そして、「あ〜なんて可愛いのだろう、むしゃ美にもあんなときがあったなぁ〜」と微笑ましく思えるほどです。

こちらが定型発達の赤ちゃんに対して、うらやましがったり、見て落ち込んだりすることがなくなり、素直に「可愛い〜」と思うようになったからか、新しくママ友もできました。

とっても素敵な方ばかりで、むしゃ美の病気のことなどをわかってくれて、本当に心から、見守ってくれているのを感じています。本当にありがたいことです。

他の赤ちゃんと比べるのではなく、過去の我が子と比べられるようになれたら良い!

自分の子供と同じくらいの月齢の定型発達の赤ちゃん、また、もっと若い赤ちゃんと比較してしまうのはあって当たり前。そう、当たり前なんです。

むしろ、自分の子供がかけがえのない存在であるからこそ、他の赤ちゃんと比べてしまい、もっと成長してほしい、もっと発達してほしいと思うのではないかと、私は思います。

障がいがあると、どうしても劣等感を覚えてしまいます。私の子供が劣っているように感じてしまう。

とても苦しいですよね、辛いですよね。私も、辛かったです。

現在、むしゃ美は発達がゆっくりで、比べても仕方がないと割り切ってはいますが、どこかのタイミングで、また比べてしまうことが、多分出てくると思います。

そんなときでも、心動じず、いられたらそれで良いなと思います。


それよりも、過去の我が子とたくさん比べて、「あの時は、〇〇できなかったのに、今はこんなこともできるようになったのね!」と成長したところをたくさん見つけられるようになりたいなと思います。


皆さんも、他の赤ちゃんと比べるのではなくて、過去の我が子と比べてみませんか?

ここ1週間で、ここ1ヶ月で、どんなことができるようになりましたか?


少しずつで良いので、我が子の全てを、病気のこと、障がいのこと全てまるっと受け止めて、我が子の全てを肯定してあげてられるようになると、良いですよね。

「自分の責任だから」と罪悪感なんて、思わなくて良いです。

だって、紛れもない、我が子は、唯一の宝物なのですから。

まとめ

今回は、定型発達の赤ちゃんや、同じ月齢の赤ちゃんと比べてしまっていたことで、大変しんどかった経験と、今の心境や心がけるようにしていることについて書きました。

なんだかんだ1年で、ようやくむしゃ美の成長のゆっくりさを受け入れた感覚です。

これからも、むしゃ美の成長を辛抱強く見守りながら、日々過ごしていきたいと思います。

以上です!最後まで読んでくださってありがとうございます!

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