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竹島水族館(愛知)

地方の秘宝館のようなショボい外観に入るのをためらう…

博物館法の分類によれば水族館もミュージアムの区分に入ります。
水族館でイメージするものといえば何があるでしょうか?
様々な魚が泳ぐ大水槽、イルカやアシカのショー、家族連れで賑わう館内、こんなところでしょうか?

今回ご紹介する愛知県蒲郡市の竹島水族館は、大水槽こそありませんが、それ以外の面では他の水族館にも負けていません。
では何が他の水族館と違うのかというと、あまりにもショボいのです。

建物の外観からしてショボいです。
水族館というより、地方の幹線道路沿いにある秘宝館のような雰囲気です。
一見して、入ろうかどうしようかずいぶん迷いました。
わざわざ遠くからきて、中身までショボかったらやってられないですからね。
ですが事前情報として、竹島水族館は大人気の水族館だということを聞いていました。
ほんまかいな?

中に入ると平日の昼間だというのにこの人出です。
おー、ほんまに人気なんや。
狭い館内なので、水槽も小さく魚種もそんなにいるようには見えません。
では、なぜここがそんなに人気なのでしょう?
その答えは手作り感です。

外観のショボさが信じられないくらいお客さんがいます

普通、水族館の水槽には、魚種や特徴などを説明するきれいに印刷された文字のプレートが貼ってあるものですが、ここはほとんどが紙に手書きか、安っぽいラミネートのプレートです。
いかにも手作り感満載で、そこに親近感をおぼえます。
高校の文化祭みたいです。
この水族館の人気の秘密はこんなところにありそうです。
規模は小さいながらアシカのショーもありました。

アシカショー
手書きのボード
かに道楽の生け簀みたい
チープなのがかえって人気の元?
私のはウツボじゃなくてチンアナゴですけど
手作り感満載の手書きの説明文
カピバラもいます

実は竹島水族館は2016年に、存続の危機がありました。
あまりにも人が来ず、建物も老朽化が激しいので、廃館もやむなしというギリギリのところまで追い込まれたのです。
そうなると職員も必死です。
のんびり構えていると水族館が無くなってしまうので、何としても来館者を増やさなくてはなりません。
しかも予算は非常にタイトです。
そこで考えられたのが、費用を出来るだけかけず手作りで運営する方法でした。
壁に貼られたコメントの数々が、職員の人となりを想像させて、共感を呼びました。
それから徐々に来館者も増えていきました。
現在では以前の寂れようが想像できないくらい賑わっています。
お金をかけなくても、知恵と工夫で集客できる証明です。
復活の過程を東海テレビがドラマにして、今年の正月に放送されたとか。

竹島水族館

開館:平日9:00~17:00(火曜休み)
料金:大人500円 小・中学生200円 幼児(3歳までは無料、4歳以上の子供は大人1人につき1人無料)
住所:愛知県蒲郡市竹島町1-6
電話:0533-68-2059
駐車場:無料

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