色とりどり
個展に向けてシリーズも、気が済んだようだ。今は、向かうのをやめて、じっとしているところ。そろそろ個展の方から向かってくるから。
Excelで作った書面上は、順調にパズルがはまっている。壁面の寸法から、点数を算出し、展示のレイアウトをイメージしている。自身の個展で、このやり方をするのは初めてのこと。事前にイメージしていても、当日現地で展示順の入れ替えは必ず起きていた。今回は、キャプションに通し番号を入れる予定でなので、より精妙に、未来の姿を読み取っていく必要があり、ひとつひとつ慎重にコマを進めている。
線画を描く時に強く出てくる感覚の中に、『完成図はできている』というものがある。全てがつながっている線画は、どの線が1本なくても完成しないけれど、1本の線を引き始めた時、更には、線を引き始める、ペンが触れた点である時点、更に更に、ペンを持った時点、紙を買った時点で、何が描かれるかは、実は決まっているのだと思う。完成図があるのだから、憂う必要も、悩む必要もない。ひとつひとつ、『今』に専念していたら、次の瞬間は、必ずもたらされる。
透明水彩でそめた、ちいさな朝焼けをたくさんつくって、ボンドで貼って、しばらくちまちま楽しんでいた。それから、台所をひっくり返して、食器や調理器具の場所替えをした。久しぶりにすっきりとしてきて、やっと、曼荼羅の下書きをして切り始めようかなという気になった。この一枚がないと、全体像が見えない、というところまではきた。
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