博物館の文化GDP―藤川 清史, 川村 匡「文化芸術の経済評価の試み―文化GDPの推計―」

博物館は市場性がないので、生産額が明確でない。
(入館無料の博物館については「儲け」がないし、コレクションに1億円の作品を購入したとして、それがすぐに回収できるわけではない)

そこで、博物館/文化遺産/自然遺産については費用面から付加価値(儲け)を考えよう、と。つまり、人件費と減価償却費の部分を付加価値としようと。

つまり、博物館の文化GDPはどれぐらい人を雇用しているかで測ろうってことか。

文章の最後に需要側からのアプローチを試みようとしているけど、そちらの方が興味深いな。どれだけ家計のなかで生活文化に消費しているかの推計から付加価値や雇用を推計するもの。生活文化や歴史遺産、祭り、有形・無形の文化遺産についても応用していくという。

文化産業の振興のために文化GDPを推計するんでしょう?
それなら、どれだけ雇用できているかも重要だけど、どれだけ利用されているかも確認したいところかと思う。

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