博物館における正義 ージョン・ロールズの正義論から

博物館において何が正しいかって問題、あるではないですか。

例えば、過疎集落の文化財について、未来永劫のこしていくのも正義だけれども、これから先も保存や活用に使う税金を少なくするのも正義だと思うの。

過疎集落だけの問題ではない。博物館にあるものも、残すという正義があると同時に残さない正義もあると思うの。

どちらも正しい、では戦争になってしまう。

だから「無知のベール」をかぶせましょう、としたのね。

あなたは過疎集落の人かも知れないし、博物館の人かも知れない。どちらの人であるかはわからない。その状態で、何をするべきかと原初状態にして考えるの。

模写をする権利とかもそうではないかなぁ。あなたは研究者かも知れないけど、一般の人かも知れない。そうした状態でどちらの側にいたとしてもなっとくできるルールをつくる。

ジョン・ロールズさんの正義論ね。正義なんて論じにくいものを、よく論じる気になったよね。



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