博物館への入館料金をめぐる論争②(将来のための無料)増田辰良「資料 博物館への入館料金をめぐる論争」

いかなる人であれ入館料金によって博物館への訪問が遠のくようでは、博物館はエリートや旅行者だけの施設になってしまうだろう。

増田辰良「資料 博物館への入館料金をめぐる論争」『北星論集(経)』第48巻2号,2009

そのために・・・

〇入館料金の徴収によって最も不利益を被る利用者やあまり頻繁に利用しない人たちへの割引制度、無料日の設定、自発的な寄付制度などを考案する。


〇入館者たちが料金を支払うことの意味やその料金がどこに使われているのかを理解している程度

増田、2009

フランスの入館料金は国際的な基準からは高いが、割引制度があるとのこと・・・

入館者のわずが35%が正規の料金を支払っているのみである。30%は割引料金を支払っている。そして残りの35%は無料である。

増田、2009

旅行者から料金を取ることについて・・・

ニュージーランド人は無料にして、海外からの訪問者に料金を課すことは認められるのか。というのは、後者は鑑賞を楽しむが博物館を直接支援する人たちではないからである。

増田、2009

ある博物館で無料開館の日があるのだけど、すごく来館者が多いのだそう。そこの学芸員の方が「〇〇府民は無料だと、くるんだからな~」といっていたけど、私たち博物館人ほど無料(招待券など)で、他の博物館の展示みている人種も少ないと思うのよね。

貧しくなくても、家族が多かったらそこへいく交通費、入館料、食事代だけで結構な支出になってしまうと思う。

保存や保管などにどれだけお金がかかっているのか、教育活動はどのようなことをしているのか、理解してもらったうえで、お金がある人には払ってもらい、お金がない人には割引き制度がほしいなぁ。

いま、お金がないからといって、将来的にも博物館の寄付をしないとは限らないもん。



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