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ドラッグストアでの漢方の選び方


(注)本noteは、薬局やドラッグストアで働かれる薬剤師・医薬品登録販売者の方向けになっております。

(無料部分の読了時間は3分程度です。)

調剤併設のドラッグストアで薬剤師をしているムセキと申します。

大学院で生薬を専攻し、社会人になってからも漢方を専門領域にしています。また、2018年より「名古屋漢方」というブログを運営しています。

中でも、「『漢方薬の効果や副作用の解りやすい説明』データベース」は薬局での服薬指導時のオプションツールとしてよくご利用頂いています。

まず最初に、本noteの作成のきっかけをお話します。

令和2年の3月末、Twitter上で以下の様に呟いた所、有難い事に予想を超える反響を頂きました(詳細は下部リンク)。

https://twitter.com/nagoyakampo/status/1243004070933098496

頂いたコメント等より、「漢方は選び方が難しい。」と思っていらっしゃる方本当に多いんだな、と吃驚しました。

確かに、エビデンスが薄い分、漢方の選び方に統一性が無く中々選びにくいという面はあります。

ですが、私が漢方を勉強してきた実感を言えば、「漢方を安全に選ぶのはさほど難しい事ではない。」です。

確かに確認事項は多いのですが、将棋やチェスの様に時期と病勢を見て適切な手を打っていけば、正解にたどり着きやすくなります。

そうしますと、見落としや証の捉え方を間違えて失敗する事が少なくなります。

その様な経緯があり、私が漢方を勉強した知識を元に、安全性重視で漢方処方を選べるように本noteを作成しました。漢方用語も極力難しいものは避け、漢方を勉強し始めた方にも使って頂けるように工夫しました。

しかし、文章量が非常に多いので、一気に全ての処方を覚えようとするのではなく「内部の冷えや胃腸の状態をマスターして次に行く」という感じで、小さく初めて少しずつ手を広げていくと近道かと思います。

また、本noteの値段をどうするか非常に迷ったのですが、漢方の研修会が一般的に一日3000円~5000円というのを参考に、表現は大袈裟かもしれませんが「値段は3分の1~5分の1で内容は3倍~5倍」という設定にしました。

漢方で調子が良くなりますと勿論嬉しいですし、漢方が得意になりますと患者さんをはじめ家族や他のスタッフ等周りからの信頼が上がります。

本noteの選び方通りに選んで頂けると、結構良い所まで行けるはずです。また、患者様からレスポンスがあったら、何故効いたかを考えてみると良いでしょう。

そうしますと、より一層漢方医学についての理解が深まると思います。

本noteが、ドラッグストアでのOTC接客業務の助けになれば幸いです。

下記に本noteで取り扱う漢方処方と注意点、使用例を載せますのでご参考下さい(使用例までが無料部分です)。

【取り扱い漢方処方】

【あ行】
安中散(あんちゅうさん)
安中散加茯苓(あんちゅうさんかぶくりょう)
安中散合四逆散(あんちゅうさんごうしぎゃくさん)
安中散合芍薬甘草湯(あんちゅうさんごうしゃくやくかんぞうとう)
胃苓湯(いれいとう)
温経湯(うんけいとう)
温清飲(うんせいいん)
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
乙字湯(おつじとう)
【か行】
藿香正気散(かっこうしょうきさん)
葛根湯(かっこんとう)
葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
加味帰脾湯(かみきひとう)
加味逍遥散(かみしょうようさん)
甘草湯(かんぞうとう)
桔梗湯(ききょうとう)
芎気調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
銀翹散(ぎんぎょうさん) 駆風解毒湯(くふうげどくとう) 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)
桂枝五物湯(けいしごぶつとう)
桂枝湯(けいしとう)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
香砂平胃散加芍薬(こうしゃへいいさんかしゃくやく)
杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
五虎湯(ごことう)
五積散(ごしゃくさん)
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
五淋散(ごりんさん)
五苓散(ごれいさん)
【さ行】
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
紫雲膏(しうんこう)
七物降下湯(しちもつこうかとう)
柿蒂湯(していとう)
四物湯(しもつとう)
四物湯加白朮茯苓(しもつとうかびゃくじゅつぶくりょう)
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
小建中湯(しょうけんちゅうとう)
小柴胡湯(しょうさいことう)
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
消風散(しょうふうさん)
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
神仙太乙膏(しんせんたいつこう)
神秘湯合半夏厚朴湯(しんぴとうごうはんげこうぼくとう)
真武湯(しんぶとう)
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
参蘇飲(じんそいん)
清心蓮子飲(せいしんれんしいん)  清肺湯(せいはいとう)     清上蠲痛湯(せいじょうけんつうとう) 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう) 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
【た行】
沢瀉湯(たくしゃとう)
大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
大柴胡湯(だいさいことう)
竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)
竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)
知母地黄丸(ちばくじおうがん)
釣藤散(ちょうとうさん)
猪苓湯(ちょれいとう)
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
当帰飲子(とうきいんし)
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散加人参(とうきしゃくやくさんかにんじん)
独活葛根湯(どっかつかっこんとう)
独活寄生丸(どっかつきせいがん)
【な行】
人参湯(にんじんとう)
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
【は行】 排膿散(はいのうさん) 柏子養心丸(はくしようしんがん)
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
八味地黄丸(はちみじおうがん)
八味地黄丸加五味子麦門冬(はちみじおうがんかごみしばくもんどう)
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
茯苓飲(ぶくりょういん)
平胃散(へいいさん)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
【ま行】
麻黄湯(まおうとう)
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)
麻子仁丸(ましにんがん)
【や行】
薏苡仁湯(よくいにんとう)
抑肝散(よくかんさん)
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
抑肝散加芍薬黄連(よくかんさんかしゃくやくおうれん)
【ら行】
六君子湯(りっくんしとう)
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
連珠飲(れんじゅいん)
六味丸(ろくみがん)

【注意点】

*本noteをご使用の際は、注意点をよくお読みください。

①各漢方製剤の承認内容も考慮し、薬剤師・医薬品登録販売者の職能職責の下でお使い下さい。
②本noteを個人で買われる場合、自己責任にてご使用下さい。
③自店舗にて取り扱える漢方のラインナップを作成されると便利です。
④使いたいもので無いものがあれば、採用若しくは取り寄せでの対応をご検討下さい。
⑤ドラッグストアで手に入る主な漢方処方のみの選び方であり、特約店の漢方処方や漢方以外の生薬製剤は対応しておりません。
⑥2020年4月1日時点でのドラッグストアに展開している漢方製剤の中から、クラシエ、ロート製薬、小林製薬、ツムラ、小太郎漢方製薬、武田薬品工業、阪本漢法製薬、興和、太田胃酸、北日本製薬、大正製薬、大鵬薬品工業、松浦薬業、三和生薬、一元製薬、全薬工業のものから抜粋しています。これらの製薬会社以外は対象外となっております(処方名から検索下さい)。 ⑦小太郎漢方製薬の製品は「自分で選べるシリーズ」のみの取り扱いとなっています。また、松浦薬業、三和生薬、一元製薬、全薬工業、ジェーピーエス製薬、佐藤製薬のものは一部のみ取り扱いとなっています。
⑧取り扱いメーカーの略称は以下の様になっています。製品名は薬機法違反になる可能性がありますので記載しておりません。
クラシエ→クラシエ
ロート製薬→ロート
小林製薬→小林
ツムラ→ツムラ
小太郎漢方製薬→小太郎
武田薬品工業→武田
阪本漢法製薬→阪本
興和→興和
太田胃酸→太田
北日本製薬→北日本
大正製薬→大正
大鵬薬品工業→大鵬
松浦薬業→松浦
三和生薬→三和
一元製薬→一元
全薬工業→全薬
ジェーピーエス製薬→JPS
佐藤製薬→佐藤

【使用例】

本noteの使用例を書いて行きます。実際に私が体験した例を参考に創作しています。ご参考下さい。

【使用例1】

30代位の細身の女性。顔色は全体的にほんのり赤く、口の周りが荒れている。

唇は少し紫がかり、少し色が悪い。

女性「病院にかかっているんですけど、口の周りの荒れが治らなくて。良い漢方ありませんか?」

治療者「手首を触って頂いて、手のひらと温度差はありますか?手首の方が冷たくて、熱が吸われます?」

女性「気持ち冷たいような気がしますが、それほどは差はありません。」

治療者「ありがとうございます。後、食欲はありますか?胃の調子はどうですか?」

女性「3食食べています。後はお菓子も3時ごろに。胃は食べた後に重くなることがありますね。」

治療者「ありがとうございます。口の周りの荒れは、一般的には胃腸に負担がかかっている事が多いですね。試されるのなら安中散という漢方がお勧めです。」

女性「そうなんですね。3食食べないといけないと思って食べてました。」

治療者「安中散の場合、食事量やお菓子を控えて頂くと胃腸が休まるので効きがよくなります。また、足湯もお勧めです。冷えが軽くなりますよ。」

女性「ありがとうございます。安中散、試してみます。」

治療者「お大事になさってください。」

解説:

女性は口の周りの荒れが主訴で、細身で食欲は無いが無理に食べているという特徴があります。身体の中心部の冷えはそれほどありません。

これに一番当てはまるのは脾虚です。脾虚には以下の様な特徴があります。

脾虚[気虚][①冷え強~少、②痩せ&食欲無、③表証無~有]・・・胃腸が弱く、痩せて食欲が無く(若しくは無理に食べている)、目や声に力が無く、元気が無い。下痢傾向が基本だが、稀に便秘傾向。

また、安中散には以下の様な特徴があります。

安中散(あんちゅうさん)[①冷え少~無、②痩せ&食欲無、③表証有]・・・冷えはそれほど無いもので、胃腸が弱いが無理に食べており、顔色が赤く、口の周りが赤いまたは荒れている。

使用例1は脾虚と安中散の特徴に当てはまったので、安中散をお勧めしています。(冷えや胃腸の調子、表証の鑑別も、選び方にて詳しくご紹介しています。)

【使用例2】

60代前半の男性。体格はがっしりしていて、顔は全体的に赤い。少し疲れ気味。唇が渇いてカサカサしている。

男性「最近、夜間におしっこをしに2,3回起きるんだけど。病院に行きたいが、仕事で中々かかれない。良い漢方ないかな?」

治療者「手首を触って頂いて、手のひらと温度差はありますか?手首の方が冷たくて、熱が吸われます?」

男性「それは特にないね。あ、食欲もあるよ。」

治療者「日中ボーッとしたり、眠りが浅いとかありますか?」

男性「最近、大きなプロジェクトがあって、ちょっと眠りは浅いね。それで起きるのかな?」

治療者「疲れて眠りが浅くなる事はありますからねえ。原因かどうかは解りませんが、可能性はあるかもしれませんね。」

治療者「漢方は、清心蓮子飲というのがお勧めです。忙しくて疲れて、眠りが浅くて、おしっこが近くて、というのに使います。」

男性「それ良いね。じゃあ貰おうかな。」

治療者「お大事になさってください。只、泌尿器系の異常は長く続く事も多いので、早めに病院さんに受診された方が良いですよ。」

男性「もうすぐ仕事が一段落するから、そうしたら受診してみるよ。それまでの繋ぎで飲んでみるわ。ありがとう。」

解説:

顔が赤くて冷えは無くて、がっしりした身体つきの方です。がっしりした身体つきだと食欲には問題ない事が多いですね。

これだけだと漢方は選ぶことは出来ません。湿熱か腎虚、どちらが原因かを鑑別する必要があります。

それぞれの特徴は、以下の様になります。

腎虚[①冷え中~無、②体格がっしり・肥満&食欲有③表証無~有]・・・食欲もあり、がっしり若しくは肥満。どちらかというと明るい印象。イライラや不安等は無い。下半身が重い、腰痛や膝関節の異常、歩くスピードがゆっくり等、加齢や不摂生による身体の衰えのあるもの。
湿熱[①冷え無、②体格中肉中背~がっしり・肥満&食欲有③表証無~有・他]・・・冷えは少ないか若しくは無く、がっしりとした体格で食欲はあり、目つきは鋭い事が多く、陰部湿疹や泌尿器のトラブルがあり、身体全体が浅黒く皮膚が荒れて汚い印象。顔は赤く逆上せている事が多い。

また、想定される処方は、八味地黄丸、牛車腎気丸、知柏地黄丸、清心蓮子飲です。

八味地黄丸(はちみじおうがん)[①冷え少~無、②体格がっしり・肥満&食欲有③表証有]・・・冷えは少ないか無く、がっしり又は肥満、食欲有り。逆上せ有り。サンタクロースの様な、元気だが腰の重い赤ら顔の高齢者に適応する場合が多い。泌尿器のトラブルがある場合もある。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)[①冷え少~無、②体格がっしり・肥満&食欲有③表証有]・・・冷えは少ないか無く、がっしり又は肥満、食欲有り。逆上せ有り。腰から下が老化や不摂生で衰えていて、膝の痛みや歩きにくい、腰痛等の下半身の症状の訴えの強いもの。高齢者に適応が多いが、30代からの若者の不摂生による腎虚にも使われる。
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)[①冷え無、②体格がっしり・肥満&食欲有③表証他]・・・冷えは無く、がっしり又は肥満、食欲有り。顔全体が赤く、耳鳴りやイライラによる不眠、易怒等の長く続く熱症状があるもの。高齢者に適応が多いが、30代からの若者の不摂生による腎虚にも使われる。
清心蓮子飲(せいしんれんしいん)[①冷え少~無、②中肉中背以上&食欲有、③表証他]・・・中肉中背以上で食欲があり、顔全体が赤く、唇や口の粘膜が渇き、不眠、精神不安定、排尿異常や陰部湿疹等があるもの。

鑑別ポイントは、唇の渇きと不眠、気疲れ等の所見です。このポイントに当てはまるのは湿熱、心熱、肺陰虚の清心蓮子飲になりますので、清心蓮子飲をお勧めしています(ここでは湿熱のポイントのみ出していますが、心熱、肺陰虚についても選び方にて詳しくご紹介しています)。

泌尿器系のトラブルは長く続く事が多いので、最後に泌尿器科への受診勧奨を一言添えると良いでしょう。

【使用例3】

がっしりした身体つきの30代男性。顔は頬を中心に赤く、少しボーッとしている様に見える。

男性「つい先ほどから寒気がして、頭が痛くて首筋が凝るので相談に来た。葛根湯かな?」

治療者「手首を触って頂いて、手のひらと温度差はありますか?手首の方が冷たくて、熱が吸われます?」

男性「いや、それは無いね。」

治療者「ありがとうございます。食欲はありますよね?喉の痛みは?」

男性「今はまだあると思う。朝も食べたし。喉は痛くないね。」

治療者「解りました。でしたら葛根湯で良いと思いますよ。」

男性「じゃあ貰うわ。ありがとう。」

治療者「あ、飲まれるのなら今すぐに、白湯でお飲みください。で、一回だけで良いと思いますので液体タイプがお勧めですね。」

男性「解った。他に何かある?」

治療者「一回飲まれたら、後は常備薬として取っておいて貰って、その代わり足首やお腹を冷やさない様にすると良いですよ。後、足湯もお勧めです。治りやすくなりますよ。」

男性「時間あったらやってみるわ。わかった。ありがとう。」

治療者「お大事になさってください。」

解説:

典型的な葛根湯証での対応です。葛根湯は「熱がこれから上がるぞ!」という所を叩きますので、基本的に頓服処方です。

身体の中心部の冷えは無く、胃腸の状態も問題なし、喉の痛みも無く、表証があり、首筋が凝って頭痛、という表寒の所見ですね。

表寒[①冷え中~無、②体格中肉中背~がっしり&食欲有or無③表証有]・・・風邪(カゼ)。中肉中背以上で食欲はあり、逆上せがあり頬を中心に赤く、発熱頭痛、悪寒、悪風(風に当たるのを嫌がる)、眩暈、首筋のコリ等の症状が出る事が多い。身体の表面は冷えているが、内部の冷えは無い(若しくは少ない)。汗の有無で処方の鑑別をする場合が多い。
葛根湯(かっこんとう)[①冷え中~無、②体格中肉中背~がっしり&食欲有③表証有]・・・身体内部の冷えや胃腸の虚弱等が無いもので、汗は出ず、頬は上気し、風邪のひき初めで悪寒がし、汗は出ず、熱が上がりかけ、頭痛がし、首筋が凝っているもの。1回飲んで、まだ熱が高ければ①の足湯等(裏寒の治療)に切り替える。麻黄を含む為、循環器疾患等の有無に注意。

葛根湯を飲む場合は出来るだけ早く、温かい状態で飲むのがポイントです。難しい場合は冷えてない液体タイプがベストチョイスとなります。

また、一回飲んだ後は身体を冷やさないようにして、再度飲まないようにお伝えする事も忘れない様にします。

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