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猿翁十種「独楽」

18日19日の歌舞伎座第一部が休演になりました。歌舞伎座内でどんなに感染対策をしているかは、猿之助さんを通じて知っているつもりです。関係者の皆様はさぞ辛く悔しい思いをなさっていることでしょう。

でも今はこれが日常です。忘れてはいけないのです。明日は我が身です。しばらく休演や中止が無かったので、私自身も改めて引き締めようと思いました。猿之助さんたちの想いを想像し、一緒に苦しみ、そして舞台と客席で再会できた時は笑顔で迎えたいです。

舞台が再開された時、その時の猿之助さんは溜まりに溜まったエネルギーを一気に放出するので、芝居がすごいことになりますよ。応援にいきたいです。


さて、私は今、こうして書くことでしか応援できません。というか落ち着かない(笑)だから9月春秋座公演のことを妄想していきます。

9月2日~4日まで「市川猿之助 春秋座 特別舞踊公演」が開催されます。その4日の千穐楽後に同会場で行われる「ひとつなぎの会」もあります。

二つの公演に共通している舞踊があります。猿翁十種の内「独楽」です。舞踊公演では團子くんが、ひとつなぎの会では猿之助さんが踊ります。

これはすごくないですか!?團子くんと猿之助さんが同じ日に同じ演目を踊るのを知って心がザワザワしました。こんなことは二度とないかもしれません。一緒に踊るのは過去「連獅子」があり、来月の歌舞伎座二部「浮世風呂」でも観ることが叶います。他にもあったかな。

今回、共演ではなく、時間差で同じお家芸を踊るから比べられちゃうではないですか!團子くんには酷なことかもしれませんが、お客はそりゃそりゃ楽しみな企画です。猿之助さんも鬼だなぁと(笑)でもこれは上手下手というレベルの話ではなく、澤瀉屋の血を見比べることができるのだと思っています。

独楽は、二世猿之助(初代猿翁)によって初演されました。もともと初世猿之助の創った踊りを、二世が手を入れ新作として歌舞伎座で発表したのだそう。

浅草 浅草寺の境内が舞台。独楽売り萬作が独楽を売りながら曲芸を見せ、ラストは自分自身が独楽になってしまうという(笑)振りの中には「車引」の三兄弟の踊り分けや、女方から老人まで踊り分けたりするので、踊りの名手と言われる猿之助さんの腕の見せ所がたくさんある内容です。ワクワク。

私が拝見したのは2011年「新春浅草歌舞伎」でした。確か、ご当地舞踊なので選んだと言っていたような。楽しい踊りに釘付けにになり、ラストは、え~!となった記憶です。

亀治郎時代から時々踊ってきたようですが、とても思い出深い踊りだと話していました。13才くらいに初めてお家芸を踊ったのがこの「独楽」だったそう。平成元年歌舞伎座でした。「僕は、亀治郎でした。」には「神童ぶりを発揮」と書いてある!

今回、團子くんは初役で踊ります。猿之助さんの舞踊公演でこの独楽を踊る日が来たことは感無量です。以前の連獅子と言い、来月の’なめくじ’と言い、猿之助さんが来た道を進んでいるなぁという実感がします。

その日は両方の公演を観る予定にしていますので楽しみです。ご縁があり観ること叶いますように。

「ひとつなぎの会」のメインはお弟子さん方と猿之助さんのお仲間。11の演目が並ぶので何時に終演なんだろうか(笑)

しかも舞踊公演が11時から。ずっと見続けられるのか!?体力が心配ですが頑張りたいです。久しぶりに旅も楽しみたい。美味しいものも食べたい~楽しいことを考えよう。叶う方は春秋座の二つの公演を是非。

↓の写真は当時の浅草歌舞伎の筋書。
表紙のテイストがすごいです。。

aya

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