◆DAY12 ジェラシー

*2019年4月8日*

月曜プラクティカからの帰り道。
「悲しい」というより、胸が絞り上げられるような切ない気分で帰った。

今日は21時過ぎまで男性のみだったので、途中までは殿方に取り合われながらほぼ休みなしの練習(うれしい悲鳴)。ハルティーナさんが合流していい感じにペアで分かれて練習した後、最後はフリーで踊る時間に。
たけし先生が誘ってくれた。

でも……
「バルドッサだけじゃなくて、色々入れていくからね」って言われたら、うまくできない自分が気になって、なんだかうっとりの世界に浸りきれない。

案の定、「集中してないね」と指摘されてしまった。

まぁ、「始めたばかりだし仕方ない」って言っちゃえばそれまで。でも、私の後に先生とハルティーナさんとすてきに踊っているのをみたら、なんだか自分でも予測していないほどに落ち込んでしまい……
もうその場にいるのが辛くなり、よそよそしい態度のまま早めに帰ってきちゃった。大人気ない。

この悲しいのか悔しいのか切ないのかわからない、なんとも言えない心のざわつき。

ハルティーナさんへのジェラシーなのか……
いや、素敵に踊れる人全体へのジェラシーなのかも。

ハルティーナさんは偉大な先輩。練習量も経験からしても、今の私がジェラシーを抱くのすら失礼。
「それに私は初心者なのだから、ほとんどの女性が私より上手いのだから仕方ない」と自分を慰めようとしても、醜い感情がとめどもなく溢れ出る。

タンゴではとことん、醜い自分に対峙させられる。

*余談*
タンゴの曲にも「ジェラシー」という曲がある。
3月にクラシックのコンサートに行ったときに、オケの生演奏で聞いていた。
その日はデンマーク交響楽団(ファビオ・ルイージ指揮)初来日の初日で華やかな雰囲気だったけれど、暑くて酸素も薄く着物だったので腰も痛くて、おまけに眠気まで襲ってきて、義母の横で一人いろいろと格闘していたコンサート(オケのみなさん御免)。

アンコールでハッと目が冴えた。第一ヴァイオリンの物悲しい音色、伸びやかな高音……これはタンゴの雰囲気だ!なんか聞いたこともある。

そこから心の中でリズムを取り、目を閉じながら踊っている妄想タイム。体が反応してしまうリズム。その日はクラシックで始まり、タンゴの余韻で帰った。

帰宅後、「なんという曲だったんだろう」とモヤモヤしながら、Youtubeでクリップしている(後で見る用に)タンゴの曲を聞いていたら、なんとその中にあった。

それが「ジェラシー」だった。コンチネンタルタンゴ(ヨーロッパで作られたタンゴ)の名曲だから、オケで演奏されるのも納得!スッキリ。

でもこの曲、後半からすごく晴れやかな曲調になるんだよなぁ……ジェラシーが晴れたのかな?
曲のストーリーを勝手に妄想するのも楽しかったりする。


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