◆DAY19 公式デビュー戦

*2019年4月28日*

たけし先生が日曜午後に不定期開催している「Todoroki TANGO」へ初参加。少し前からこのミロンガで"公式デビュー"することを目標に練習に励んでいた。

等々力といえばすぐに頭に浮かぶのが等々力渓谷。ミロンガも「陽光差し込む部屋で爽やかに踊りましょう!」というノリだったらどうしようと思っていたら、実際の会場はほどよい暗さとスペースで、まさに大人の隠れ家空間。太陽の下でタンゴ!はなんとなく落ち着かない。

1階のフロアは吹き抜けになっており、二階からは皆が踊る様子を俯瞰できる。普段は音楽スタジオなだけあり、音の響きも抜群。 ワインも飲み放題だし、あや先生の手料理もあるし、とにかく居心地がいい。
お食事にはがっつかない方がエレガントと知りつつも、おいしいので2〜3回はお代わりしてしまう。ワインももちろんたくさん飲む。はぁ幸せ♡

いかん、私は踊りに来たのだった。と我に返りミンティアで心の準備に入る。
うーん、緊張する!と思ったのもはじめの数タンダ。すぐに慣れて、それからは踊りっぱなしだった。

さすがに疲れてきて少し休憩しようかと思っていたら、LOCAのメンバーのHくんの視線を5m先から感じたので、つい自分から迎えに行ってしまった。「よくわかりましたね」と驚いていたけど、直接見てなくても、なんとなくオーラでわかるもの。でもここは、Hくんの視線をキャッチ→そちらを見て「OK、踊りましょう」のアイコンタクト→Hくん迎えにくる、が本来の順番よね?
自分からいくなんてはしたない、と後から反省。

それにしても、カベセオ(目で踊りましょうの合図)って、こっぱずかしくてうまくできない。「私、踊りたい!」と獲物を狙うようにフロアを見回すのも、いくら肉食女子の私でも恥ずかしくて無理だった。だから踊り始めるきっかけは、知っている人であればなんとなくの雰囲気。知らない人は直接誘いに来る。本当はカベセオができればスマートなんだろうけど……。

この日ひそかにお会いするのを楽しみにしていたのは、群馬から来たKさん。たけし先生から話を聞く限り、もっと三枚目かと思っていたら、ビシッとしていてダンディなお方でびっくり。
最後のほうでお誘いされて、「まだ2ヶ月なのです〜」「全然問題ないよ」のやりとりのあと、「Por una Cabeza」で踊り始める。
「Por una Cabeza」といえば映画『セント・オブ・ウーマン』で、盲目の元軍人役のアルパチーノが美女とレストランでタンゴを踊る名シーンで流れる曲。映画は見たことないけれど、あのシーンは好きでYoutubeでなんども見た。

踊りながら、「2ヶ月でこのレベルとは、センスあるよ。ダンス習ってなかったんだよね?」「うん、非常にいいね。嫌でなかったらタンゴを続けてみてはどうかね。一年したら相当のレベルになるよ」とKさん。お世辞でも褒めてもらえたのは嬉しかった。
「女性はどうしてもステップをやりたがるが、とにかく音楽を聴いて相手と呼吸があったときに気持ちがいいんだ」とも言っていた。

はじめての方ともたくさん踊ったけど、ちょっと苦手な方もいた。
ポマードの香りがきついおじさまは、「まだ2ヶ月なので難しいことはできません」といってるのに、私には難しいステップをたくさんしてくるので途中で疲れてしまった。
Kさんの言葉ではないが、音楽と呼吸が合って一体感があればそれだけで気持ちいいのに、どうしてステップをやりたがるのだろう。

とあるおじさまは、その方のつけている香水が気になって集中できなかった。それはトイレの芳香剤のようなあからさまな柑橘系の香りで、高校生じゃないんだから、年相応のもっと色気のあるものを選べば良いのに……などと余計なお世話ながら思ってしまった。

ほぼ4時間ぶっ続けで踊って、ついにラストタンダも終わってしまった時は、「え〜!もう終わっちゃうの?」と名残惜しく思ったけど、帰りにどっと疲れが。もう動けない……。
翌日もエクササイズできないほどぐったりだったけれど、記憶に残る公式デビュー戦となった。


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