見出し画像

マレーシア移住にビザは必要か?

私がマレーシアに移住した時、ビザは持っていなかった。それでも90日の滞在ができるし、一度国外に出て戻ってくれば、再び90日いることができる。

不安だったコンドミニアムを借りる際にも、ビザの有無を確認されることはなかった。最初の段階では、マレーシアに移住してきたのか、単なる旅行者なのか、これは入国審査の担当官も知るよしもない。したがって、何の問題もなく出入国を繰り返せる。

しかし、1年が経過した頃から、入国審査であやしまれることが増えた。ビザなしでマレーシアに住む友人たちを見ても、やはり移住してから1年前後から壁を感じ始めている。

移住から1年半ほど経過したある日、シンガポールで買い物をして日帰りでマレーシアに戻ってきたら、入国審査の担当官が全面にあやしんでいるのを押し出してくる。この後も同様のことがあったが、この国では相手へのあやしさを隠そうとする意思がないようだ。少なくても入国審査においては。

結局、上司と思われる人に代わり、20分ほど押し問答。その時にはどうにか通れたが、そろそろ限界を感じた。

マレーシアのMM2Hビザを申請してみた

私は会社に雇われているわけではなく、個人で稼いでいる上、マレーシア国内で営業しているわけではないので、労働者ビザは取れない。

そこで、マレーシアのリタイアメントビザ、MM2Hを申請することにした。多くの国のように、50歳や55歳以上という年齢制限はなく、31歳の私でも申請できる。何なら、20代でも可能。

個人申請をした元行政書士の友人もいるが、役所言うことが二転三転したり、返答が返ってこなかったり、苦労しているのを見ていたので、すでに付き合いのあった信頼出来る会社に任せることにした。ここなら日本語で対応してくれる。

私の片言の英語力、そして書類を管理する能力の低さ、単純な事務作業への嫌気を考えると、MM2Hを個人申請するのは明らかに無理だ。

この記事を書いている段階では、すでに申請自体は済ませ、その後の手続きを待っている状態。

なお、必要書類として、

 ・宣言書(マレーシアに住みたいので、MM2Hビザが欲しい旨を書く)
・銀行の権限付与書(銀行残高の開示に応じることを銀行側に証明するため)
・健康レポート
・財産証明(銀行の残高証明や投資案件の領収書)
・収入証明(銀行の残高証明)
・パスポートの前ページのコピー(空白のページも含めて)
・パスポートサイズのカラー写真
・戸籍謄本
・経歴書(履歴書)
・無犯罪証明
があった。

私はまだ健康レポートは出していないが、これはマレーシア国内の病院で健康診断を受けなくてはならない。エージェントの会社から、必要な時期に連絡が来ることになっている。

また、戸籍謄本と無犯罪証明は、マレーシアのジョホールバルにある日本領事館経由で申請するため、到着まで2ヶ月ほどかかる。まずは申請を先に行い、必要書類の足りない分を後から納める形にしてくれたらしい。

通常であれば、無犯罪証明は各都道府県の警察に行く事になる。日本居住者がマレーシアのMM2Hビザを取るのなら、この方法だろう。

申請はジョホールバルでも行えるが、MM2Hビザを取るには、一度クアラルンプールに足を運ぶ必要がある。私の場合はジョホールバルに移住しているので、そこから国内移動で、日本居住者の方が申請する場合は、一度マレーシアまで来ることになる。

ちなみに、MM2Hビザを申請すると、その申請中の証明書によってスムーズに入国できる。先日、マレーシアに戻ってくる際にも一度は止められたが、申請を受け取った証明書を提示したら、あっさり通過できた。

MM2Hビザの条件

最低50万リンギット(約1250万円)以上の財産証明と月額1万リンギット(約25万円)以上の収入証明が必要となる。その後、30万リンギット(約750万円)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要があり。2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費目的に15万リンギットを引き出す事が可能。

最低35万リンギット(約875万円)以上の財産証明と月額1万リンギット(約25万円)以上の収入証明又は年金証明*が必要。その後、15万リンギット(約375万円)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要あり。2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費目的に5万リンギットを引き出す事が可能。

つまり、ある程度は経済的な余裕がないとビザは取れないということ。もっとも、これはマレーシアに限ったことではなく、世界共通の事情だが。

MM2Hさえあれば、ロングステイでも本格的な移住でも、問題なく行えることになる。1年以上住み着くのであれば、やはりビザを取っていないと不安定な立場になってしまうというのが、実際のところだろう。

【電子書籍プレゼント中】
海外移住を実現するための電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』を無料プレゼント中

画像1