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空を隙間なく埋めた雲から溢れた糸雨が目に入ってくすぐったかった。笑う瞼をこすりながら朝の道路がしっとり湿っているのを感じてブレーキをかけながら自転車を漕いだ。久しぶりの出社に緊張した私の心が私を追い越さないようにゆっくり進む自転車はかつての現実に私を運ぼうとしていた。
腕時計はどっちの手につけますか?私は左手です。それでたまに右手につけるとすごく違和感がある。なんか調子でないんだよな。在宅に慣れてしまった私という腕時計がたまに会社で時間を進めているとやっぱり違和感を感じてしまう。退勤まであとどれくらいか。やたら腕時計を気にしたりしてですね。